兵庫県道路公社「心からおわび」、播但道入札漏えい事件…県警、事務所など捜索
庫県道路公社(神戸市中央区)が発注した公共工事の入札情報を業者に漏らしたとして、同公社播但連絡道路管理事務所(兵庫県福崎町)に派遣されていた県職員の男らが逮捕された事件を受け、同公社は1日、記者会見を開き「心からおわびします」と謝罪した。県警は同日、同公社と同管理事務所を捜索した。
事件は、姫路市と朝来市を結ぶ「播但連絡道路」(約65キロ)の耐震補強修繕工事を巡るもので、朝来市の土木会社「松本組」の役員らも逮捕された。朝来市の関係者は「地元では名門で知られ、市の事業も幅広く手掛けていた。何があったのだろうか」と驚いていた。
午前9時から県庁で開かれた記者会見には、同公社の中村雅彦常務理事、同管理事務所の大北光弘所長らが出席。冒頭「県民のみなさまに多大なご迷惑をおかけした」と頭を下げた。
逮捕された豊島辰吾容疑者(38)について、工事の設計や積算を担う同管理事務所保全課の主査だったと説明。業者側に入札情報を漏らしたとする容疑に対しては、「最低制限価格の基となる設計金額を知りうる立場にあった」とした。
仕事ぶりは「知識・技能に優れ、コミュニケーション能力が高かった」と評価する一方、「(今回の事件が事実であれば)本人の公務員倫理、執務姿勢に関わる部分が大きい」と指摘。公社としての再発防止策を問われると「業者に狙われやすいポイントがなかったかを検証し、必要な対策をとりたい」とした。
同公社によると、逮捕前、豊島容疑者から同管理事務所に「警察から事情聴取を受けている。職場に迷惑をかけて申し訳ない」と電話があったという。
県警の捜査員はこの日午前10時半、県道路公社が入る県公社館と同管理事務所に捜索に入り、関係書類などを押収した。
読売新聞オンラインより転用
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