ドラマのモデルにもなった広東省の前公安局長に当局調査…中国最大規模の覚醒剤摘発を主導
- 国際
- 2022年12月10日
【北京=吉田健一】中国でドラマのモデルにもなった大規模な覚醒剤摘発作戦などを主導した広東省の前公安(警察)幹部が、「重大な規律違反と法律違反」の疑いで当局の調査を受けていることが明らかになった。中国共産党の汚職摘発機関・中央規律検査委員会などが8日、発表した。
北京の天安門広場© 読売新聞
調査されているのは李春生・前広東省公安局長(61)。規律検査委は詳細を明らかにしていないが、同省公安局の内情に詳しい関係者によると、習近平(シージンピン)国家主席の指導に背いたとして摘発され、9月に収賄罪などで執行猶予付きの死刑判決を受けた孫力軍・元公安次官との密接な関係が問題視されたという。
李前局長は2013~21年、同省公安局長を務めた。13年末、同省陸豊市にあった中国最大規模の覚醒剤製造拠点を摘発した。警官ら約3000人を動員したこの作戦は19年に「破氷行動」(邦題「ドラッグ・ウォーズ」)の題名でテレビドラマ化された。14年には、売春が横行して中国有数の「性の都」と呼ばれた同省東莞市で性関連産業を一斉摘発し、壊滅に追い込んだ。
読売新聞より転用
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