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平野流佳“スノボの平野はオレ”Ｗ杯開幕戦Ｖ平野歩夢に勝って初五輪前進「金メダルが目標」

スポーツ
2021年12月13日

Ｗ杯開幕戦の男子ハーフパイプで優勝した平野流佳（ＡＰ） © スポーツ報知/報知新聞社Ｗ杯開幕戦の男子ハーフパイプで優勝した平野流佳（ＡＰ）

スノーボード・ハーフパイプのＷ杯は１１日、米コロラド州コッパーマウンテンで今季開幕戦の決勝が行われ、平野流佳（１９）＝太成学院大＝が８９・２５点で２０年２月以来の通算２勝目を挙げた。高回転技を次々と成功させ、北京五輪へ「金メダルを取ることが目標」と宣言した。夏冬五輪“二刀流”の平野歩夢（２３）＝ＴＯＫＩＯインカラミ＝は、８７・２５点で４位となり、冬季３大会連続の代表入りへ大きく前進。女子は、冨田せな（２２）＝アルビレックス新潟＝が７６・００点で、自己最高に並ぶ２位に入った。

平野流が、高さと難度で魅了した。１回目、逆スタンスで滑り出し、斜め軸に縦２回転、横３回転する「スイッチバックサイドダブルコーク（ＤＣ）１０８０」から縦２回転、横３回転半の「バックサイドＤＣ１２６０」へ鮮やかにつないだ。強烈なインパクトと際立つ完成度で文句なしの最高点。強敵たちを破って北京五輪に弾みをつけた１９歳は「最高にうれしい」と、笑顔をはじけさせた。

同姓の平野歩は、五輪２大会連続銀メダル。東京五輪スケートボードとの夏冬“二刀流”でも注目されるが、平野流も負けてはいない。２０年ユース五輪金メダル。昨季も冬季Ｘゲームで３位と躍進し、虎視眈々（こしたんたん）と爪をといできた。２１年世界選手権王者の戸塚優斗（２０）＝ヨネックス＝も、小学生から競う同学年のライバル。「ずっと一緒に練習もしているが、どうにかしたい」と奮起し、技を磨いてきた。戸塚（今大会３位）、平野歩（４位）の日本勢二枚看板に加え、平昌王者のホワイト（米国＝８位）まで破った価値あるＷ杯２勝目。「五輪では金メダルを取るのが目標」とぶち上げた。

全日本スキー連盟が定める五輪派遣基準は満たしており、選考大会でもある今戦の優勝で初の五輪切符はほぼ手中に収めた。出るだけでなく、何を成すか。今戦の２回目以降、難度を上げたルーチンを転倒して「決められずに悔しかった」と向上心も忘れない。アユムとルカ―。日本が誇る２人の「ヒラノ」が、高め合いながら頂を目指していく。

◆平野　流佳（ひらの・るか）２００２年３月１２日、大阪府生まれ。１９歳。平野歩夢と血縁関係はない。両親の影響でスノーボードを始め、Ｗ杯は１８―１９年シーズンから参戦して１８年１２月の張家口・密苑大会で２位。２０年２月のカルガリー大会で初優勝。世界ジュニア選手権は１８年大会銀、１９年大会優勝。１６４センチ、５８キロ。

スポーツ報知より転用