長崎県警、警部補自殺でパワハラ認定 上司を懲戒処分
長崎県警佐世保署の男性警部補=当時(41)=が複数の上司からパワーハラスメントを受けていたことを示唆する遺書を書いて自殺した問題で、県警は11日、直属の上司である同署交通課長の50代男性警部によるパワハラを認定し、同日付で戒告の懲戒処分にした。また監督責任を問い、署長の男性警視正を本部長注意処分とした。
監察課によると、警部は4月ごろから9月中旬まで、「おまえは能力がない」「できないなら(役職を)やめろ」などと警部補を他の職員の前で叱責(しっせき)していた。こうした行為が週に1回程度あった。警部は「行き過ぎた指導だった」と釈明したという。警部と警視正は同日付で依願退職した。
一方、県警は他の上司によるパワハラを否定した。戒告は懲戒処分では最も軽く、会見した北村秀明首席監察官は言葉遣いの荒さや人格否定発言を問題視しつつも「指導の一環だった」と説明。自殺との因果関係は「何らかの影響はあったと思うが、ハラスメント行為だけが(自殺に)つながったとは言えない」とした。
遺族は「処分に納得していない。県警には再発防止に努めてほしい」とコメントした。
西日本新聞より転用
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