慰安婦財団解散を決定=日韓の対立深刻化―10億円の扱い協議か
- 政治・経済
- 2018年11月22日
【ソウル時事】韓国女性家族省は21日、声明を発表し、2015年末の慰安婦問題に関する日韓政府間合意に基づいて設立され、元慰安婦らの支援事業を行ってきた「和解・癒やし財団」について「解散を進め、事業を終了することを決定した」と発表した。
同省は「『被害者中心主義』原則の下、財団に対する多様な意見を集約した結果だ」と説明、「外務省が日本政府と協議を行うなど、外交的措置も講じていく」と表明した。慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった合意の履行を担っていた財団の解散で、合意は根底から揺らぐ事態となり、日韓の対立深刻化は避けられない。
安倍晋三首相は「国際約束が守られないのであれば、国と国の関係が成り立たなくなる。責任ある対応を望みたい」と強調。秋葉剛男外務事務次官は韓国の李洙勲駐日大使に抗議した。
ただ、韓国外務省は「合意を破棄したり、再交渉を求めたりしない立場を表明しており、この立場に変わりはない」と強調した。その上で「合意の根本的趣旨と精神は被害者の名誉と尊厳の回復、傷の癒やしにあり、日本側が誠意ある姿勢でこのための努力をするよう期待する」と訴えた。
日本政府としても、解散が直ちに合意の破棄を意味するわけではないとみて、日本が財団に出資した10億円の使途などの協議には応じる構えだ。
財団は元慰安婦らへの現金支給事業を実施。これまでに、合意時点の生存者47人のうち34人に1人当たり1億ウォン(約1000万円)、死亡者199人のうち、58人の遺族に1人当たり2000万ウォン(約200万円)を支給した。しかし、合意に批判的な文在寅大統領が昨年5月に就任した後、運営費の政府予算支援を受けられなくなるなど、事業に支障が出る中、8人の理事のうち、民間の理事5人全員が辞表を提出、事実上、活動を中断している。
一言コメント
全部ネコババするのかと思った。
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