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九州・山口地銀中間決算 再編加速も現実味 マイナス金利の影響色濃く


九州・山口8県の地方銀行の平成30年9月中間決算が13日、出そろった。21行中、日銀のマイナス金利政策の影響は色濃く、16行が前年同期と比べ減益と、厳しい環境を反映した。政府は地方の金融システム安定へ、地銀の経営統合を柔軟に認める方針を打ち出しており、各行トップは議論の行方を注視している。(小沢慶太)

「大幅な減益で、決して良い決算ではない。相当なてこ入れが必要だ」

山口フィナンシャルグループ(FG)の吉村猛社長は、厳しい表情で決算を発表した。

山口FGは、一般企業の売上高にあたる経常収益が前年同期比1・4%増加した半面、最終利益は30・7%の大幅なマイナスとなった。投資信託や個人年金保険など金融商品の手数料収入が減少した。

エリア最大の規模を誇るふくおかFGも、減収減益だった。傘下3銀行の業績をみると、福岡銀行は増収増益だったが、熊本銀行が最終利益が55・8%の大幅減、親和銀行も同33・2%マイナスだった。熊本、親和両銀行は、貸出金による利息収入が、前年同期に比べ減少した。

ふくおかFGの柴戸隆成社長(福岡銀行頭取)は「貸出金利の低下は、底は打っていない。地銀全体で基礎的な収益力が弱くなっている」と語った。

西日本フィナンシャルホールディングス(FH)は、貸出金利息収入が微増ではあるが、中間期として10年ぶりに前年を上回った。それでも、銀行本業のもうけを示すコア業務純益は、傘下の西日本シティ、長崎両銀行ともマイナスだった。

収入の増加が見込めない中で、各行は人件費をはじめ経費削減に乗り出している。

西日本FHは、事務業務の見直しや現金自動預払機(ATM)の削減などを積極的に進めた。この結果、経費を前年同期に比べ7億円減の405億円とした。通期の最終利益は、当初予想を15億円上回る235億円となる見通しだ。

谷川浩道社長(西日本シティ銀行頭取)は「低金利の中、業績が一気に上向くような爆発力はない。コストを下げる努力を続けなければならない」と語った。

■外国債の含み損

金利低下が続く中で、日本の銀行は、有価証券への投資を増やした。これが、裏目に出始めた。米国や欧州の政情不安定化などから、外国債が含み損を抱えるケースも出ている。

大分銀行はドイツ国債などで38億円の売却損を計上した。これが減益の大きな要因となった。

児玉雅紀専務は「含み損が膨らみそうなものを、前倒しして売却した。信用リスクが低いものを中心に購入しているが、注意をしながら運用していかなければいけない」と述べた。

■独禁法見直し

地銀が経営難に陥れば、地方の金融が揺らぎ、地域経済に大きな打撃を与える。

強い危機感を抱く政府は、独占禁止法の適用見直しも視野に、地銀の経営統合を促進する方針を打ち出した。現在のような業績の低空飛行が続けば、さらなる再編は現実味を帯びる。

山口FGの吉村社長は「われわれとしては地銀の再編はウエルカム。展望が開けると期待している」と前向きにとらえた。

ふくおかFGと十八銀行の経営統合では、公正取引委員会が難色を示し、最終合意が今年10月にまでもつれた。それだけに、ふくおかFGの柴戸社長は「(統合に)透明なルールができれば望ましい。動向を注視したい」と述べた。

ただ、ふくおかFGや西日本FHなどに比べ、規模の小さな銀行にとって再編は、「併呑(へいどん)される」ことを意味する。ある第二地銀のトップは「何とか単独路線で地域社会に貢献したい」と語った。

産経新聞

 

 

一言コメント
さらなる再編もあるということか?


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