浜崎海岸 にぎわい再び 海の家、おしゃれに変身 「夕日を楽しんで」
- 政治・経済
- 2017年8月7日
かつて海の家が立ち並んだ唐津市浜玉町の浜崎海岸で、廃業寸前だった施設が木材をふんだんに使った現代風「ビーチハウス」に生まれ変わり、海水浴やバーべーキューを楽しむ客でにぎわっている。施設を立て直した渕上俊介さん(38)は「浜崎海岸に遊びに来て、虹の松原や、きれいな夕日を楽しんでほしい」とPRしている。
浜玉市民センターや唐津観光協会によると、浜崎海岸は50年前には、海水浴シーズンになると海の家が10軒ほど並んだが、レジャーの多様化などで海水浴客が減り、現在は2軒だけだ。
佐賀市久保田町出身の渕上さんは小城市内の高校を卒業後、沖縄県北谷町の洋服店に就職し、海を身近に感じるようになった。仕事帰りに海辺で夕日を見ながら酒を飲み、休日には海に泳ぎに行った。
7年間の勤務後、福岡市の洋服店で働くようになった。販売だけではなく。店舗の改装も手掛け、2009年には本格的に木工技術を身に付けようと佐賀市の職業訓練校に通い始めた。
「沖縄の海が懐かしいな」。そう感じ始めていたころ、職業訓練校で、海の家の経営者家族と出会う。「来年、浜崎海岸の海の家を廃業する。興味があるなら引き継いで」と誘われた。
浜崎海岸は、小学生のころに、家族や子供会で訪れた思い出の場所だった。二つ返事で引き受け。10年から営業を始めた。休憩場所の提供だけでは客は集まらず、マリンスポーツ体験や音楽イベントも開催し、少しずつ客が増えていった。
施設は昨年、ウッドデッキを設けるなど全面改修した。日よけは竹製骨組みに布を張った「おしゃれな作り」(渕上さん)に仕上がった。バーベキューも楽しめるテーブル50台と200人分のベンチも手作りし、昨年は約5千人が訪れた。
渕上さんは14年、長男碧ちゃん(2)の誕生を機に浜玉町に移り住んだ。「ここは格別のロケーション。ずっと海の家を続けたい」と話している。
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海の家の名前は「グリーンビーチハウス」。中学生以上3千円、小学生以下1500円(バーベキュー、更衣室の利用料を含む)。営業は9月24日まで。グリーンビーチハウス=080(7010)6213。
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