台中市で崖が崩落しバス直撃、11人がトンネル内で救助待つ…台湾全土で4人死亡・57人負傷
- 国際
- 2024年4月4日
【台北=園田将嗣】台湾の中央気象局によると、3日午前7時58分(日本時間午前8時58分)頃、台湾東部・花蓮県沖を震源とする地震があり、同県で震度6強を観測した。複数の建物倒壊などの被害が出ており、最大都市・台北市でも震度5弱が観測された。当局によれば台湾全土で4人が死亡し、57人が負傷した。被害はさらに広がる可能性がある。
台湾当局によれば、震源の深さは15・5キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・2と推定される。台湾の中央通信社によると、中央気象局の担当者は、1999年9月に台湾中部を中心に2400人以上の死者を出した台湾大地震(M7・7)に次ぐマグニチュードだと説明した。日本の気象庁は、今回の地震について、震源の深さは23キロ、マグニチュードは7・7と推定されるとした。
地震は台湾各地で広範囲に観測され、当局は、花蓮県などでの建物倒壊が26件に及んだとした。大手テレビ局TVBSは発生直後の花蓮県内の映像として、通り沿いの複数の建物が大きく傾き、1階部分が潰れている様子を報じた。花蓮県と北東部・宜蘭県を結ぶ道路が崩落しているほか、山肌が崩れ、複数箇所の土砂が同時に崩落する様子も伝えられた。
台湾紙・聯合報(電子版)によると、中部・台中市でも道路脇の崖で崩落が起こり、バスや一般車両を直撃した。女性(45)が負傷したほか、11人がトンネル内で救助を待っているという。
米海洋大気局(NOAA)によると、台湾東部沿岸の各地では21センチから1メートルの高さの津波が観測された。
台湾当局は中央災害対応センターを設置し、被害状況の収集などを行っている。蔡英文(ツァイインウェン)総統は自身のフェイスブックで、「軍は自治体のニーズに応え、生命と財産の安全を確保するための支援を行う」と投稿した。
読売新聞より転用
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