三菱商事が「ケンタッキー」KFC株の売却検討…35%保有、3月中にも1次入札
- 政治・経済
- 2024年2月29日
ケンタッキー・フライド・チキンを運営する日本KFCホールディングスの株式約35%を保有する三菱商事が、全株の売却を検討していることが28日、わかった。三菱商事は保有資産の見直しを進めており、収益力強化を図る。
三菱商事は日本KFCの筆頭株主で、判治孝之社長も三菱商事出身だ。すでに投資ファンドなどに売却の意向を伝えており、3月中にも1次入札を実施する見込みだ。日本KFCは東証スタンダード市場に上場しており、時価総額は約900億円に上る。 三菱商事は1970年、米国のケンタッキー・フライド・チキンと折半出資で運営会社を設立し、名古屋市内に1号店をオープンさせた。2023年末時点で1229店舗を展開する。
コロナ禍で飲食チェーンが休業を余儀なくされる中、日本KFCは持ち帰り需要を取り込んで業績を伸ばした。24年3月期の連結業績予想は売上高が前期比10%増の1100億円、営業利益は57・4%増の57億円と好調で、ファンドのほか飲食チェーンなども関心を示す可能性がある。
三菱商事は、50%超出資するコンビニ大手ローソンについても今月、KDDIとの共同経営に移す方針を発表するなど、事業や資産の見直しを加速させている。
大手証券アナリストは、「人口減で国内市場が縮小するなど事業環境が大きく変化している。業績が好調なうちに事業構成を見直す動きが今後、相次ぐのではないか」と指摘する。
読売新聞より転用
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