後発薬のサワイ、検査不正の影響「予想しづらい」 売上高は過去最高
- 政治・経済
- 2023年11月11日
ジェネリック(後発)医薬品大手のサワイグループホールディングス(HD)が10日発表した2023年9月中間決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比10・8%増の1067億円で過去最高だった。本業のもうけを示す営業利益は21・1%増の106億円、純利益は26・8%増の84億円だった。子会社の沢井製薬で判明した検査不正については、自主回収の費用として「数億円」を充てた。通期業績予想には「影響が予想しづらい」として、織り込んでいないという。
沢井製薬は10月、九州工場(福岡県飯塚市)でつくっていた胃炎治療薬「テプレノンカプセル50mg『サワイ』」について、2015年からおよそ8年にわたって品質試験で不正が行われていた、と発表した。発表に先立ち、今年7月には、この胃炎治療薬を自主回収していた。
この日の決算会見で、サワイグループHDの沢井光郎会長は、この胃炎治療薬について「売上高全体の1%にも満たない」と説明。「自主回収の費用は数億円」と答えた。
今後、国や自治体による処分をうける可能性があるが、沢井会長は「業績への影響が予想しづらい」として、24年3月期の業績予想には織り込んでいないとした。
朝日新聞社より転用
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