ロシア、ベラルーシ西部に戦術核配備へ 欧米諸国をけん制
- 国際
- 2023年4月4日
ロシアの駐ベラルーシ大使、グリズロフ氏は2日のベラルーシ国営テレビの番組で、ロシアがベラルーシ西部に戦術核を配備するとの見通しを明らかにした。ウクライナを支援する欧米諸国をけん制する狙いとみられる。
ロシア国旗=ゲッティ© 毎日新聞 提供
ベラルーシは、いずれも北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランド、リトアニア、ラトビアと西側で国境を接している。グリズロフ氏は、戦術核が西側の国境付近に配備されると説明。7月1日までに戦術核の保管施設の建設を終えるとの見通しを示したが、地名には言及しなかった。グリズロフ氏は「我々にとっての安全保障を強化させる」と訴えた。
プーチン露大統領は3月25日、米国が欧州やNATO加盟国に戦術核を配備してきたことなどを指摘し、ロシアも同盟国ベラルーシに戦術核を配備する方針を示していた。グリズロフ氏も、欧州大陸で「明確な(戦略的な)均衡が必要になる」と述べ、米国への対抗手段として戦術核を配備するとの立場を繰り返した。
またグリズロフ氏は、ロシアとベラルーシが「連合国家」の形式を取ることから、戦術核が「共通の空間」に配備されると主張。米露など五つの保有国以外への核兵器拡散を禁じた核拡散防止条約(NPT)に違反しないとの考えをにじませた。
毎日新聞より転用
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