米兵に託された赤ちゃん、治療受け父親のもとに戻される
- 国際
- 2021年8月21日
首都カブールの空港で、群衆の中から赤ちゃんを壁の上に立つ米兵に託す――。SNS上で拡散した動画に映った赤ちゃんのその後について、米国防総省のカービー報道官が20日の記者会見で明らかにした。
ロイター通信が20日に配信した動画では、空港の外壁で男性が両手で赤ちゃんを担ぎ上げ、米兵に差し出す姿が映っている。米兵に片手で引き上げられた赤ちゃんは、いったん別の兵士に預けられた後、壁の向こう側へと運ばれていった。
会見での説明によると、赤ちゃんは病気を抱えていたため、親が海兵隊に託したという。赤ちゃんは空港内にあるノルウェーの医療施設に運ばれ、治療を受けて父親のもとに戻された。父親が米軍に従事した元通訳などであるかどうかは不明だという。
カービー氏は「海兵隊による人道的な思いやりの行為であり、プロ意識に基づくものだと思う」と述べた。
米軍は空港を拠点にして、市民らの国外退避を進めており、空港外には退避を求める人が押し寄せている。米政府は現地に取り残された米国人に加え、元米軍通訳などのアフガニスタン人協力者と家族、今後の身の危険がある立場のアフガニスタン人などを優先して退避させている。
朝日新聞社より転用
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