ワクチン6割接種でも「感染下火にならない」「解除慎重に」尾身会長
- 政治・経済
- 2021年7月21日
政府の有識者会議「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長は20日夜、日本テレビの番組で「残念ながらこのウイルスは6割くらいが(ワクチンを)受けても感染が下火になることはない、したたかなウイルス」と述べた。ワクチン接種率が上がっても集団免疫の獲得は困難とする見方で、暮らしや経済活動の制限緩和は慎重に進めるべきだとの考えも示した。
尾身氏は「国民の6~7割がワクチン接種をすると重症者は減るが、感染は完全に防げることではない」と指摘。英国ではワクチン接種が進んだことで、首都ロンドンを含むイングランドで19日にマスク着用義務やイベント人数制限など大部分の措置を解除したことについて問われると「かなりリスキー(危険)なやり方。日本はもう少し慎重にやったほうがいい」と語った。
また、東京都内で新規感染者数が現在のペースで増え続けると、2週間後には2倍になり、これまで最も多かった年末年始の第3波のピークを超えると予測。「今まででもっとも厳しい時期に来ている。医療逼迫(ひっぱく)が起きる可能性があるので、みんなでもうひと踏ん張りしてほしい」と呼びかけた。
分科会は緊急事態宣言の期限である8月22日までに、ワクチン接種が進んだ際の生活のあり方について考え方をまとめる方針を表明している。
毎日新聞より転用
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