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「コロナ禍で売れた商品TOP30」最新ランキング 店舗の売れ筋商品はどう変化しているのか?


WHOが新型コロナウイルスを「COVID-19」と命名してから早1年。人々の消費動向は一変し、売れ筋商品も劇的に変わった。

市場調査会社のインテージが、新型コロナ禍の影響を受ける前の昨年1月6日週から週次で、全国約4000店のスーパー、コンビニ、ドラッグストア、ディスカウントショップなどの販売動向を追っている「新型肺炎カテゴリー動向」。

年末のデータでは、帰省や初詣の自粛の影響なのか、店舗の売れ筋商品が例年とは一変。新型コロナ時代の“3種の神器”であるマスク、手指消毒剤、非接触型体温計は引き続き高水準の伸びが続いている。

手指消毒剤は2000%、非接触型体温計は3000%超え

3種の神器の筆頭格であるマスクは、需要が急増し始めた1月下旬に前年比600%を超えたものの、その後は供給が追いつかず、3月上旬に前年比80%前後まで落ち込んだ。

が、その後4月中旬頃に供給が追いつきだすと、伸び率の上昇が加速。例年なら花粉のシーズンが終わって一気に需要が後退する5月に入っても減速せず、6月下旬に1000%を、そして7月下旬には1800%を突破した。

その後は秋、冬のマスクの需要期に向かって徐々に落ち着きを取り戻していったものの、それでも12月最終週の段階でまだ前年比208%と高水準。

手指消毒剤はマスクよりは早い3月上旬に供給が増え始めた。もっとも、ドラッグストア店頭で入荷すると即完売してしまう状態が解消したのは4月に入ってからだった。

供給が追いつきだすと一気に伸びが加速。早くも4月中旬に1000%を超え、7月中旬からの約1カ月間にわたって2000%台の伸び率を維持した。8月後半以降は伸び率は徐々に低下していったとはいえ、年末時点でも依然として500%台だ。

マスク、手指消毒剤に比べ、供給が追いつくまでに時間を要した非接触型体温計は、7月下旬になってようやく1000%を超えた。10月下旬と11月下旬には、3000%を超える場面もあり、年末の時点でようやく1600%まで落ちてきた。

マスクや手指消毒剤は消耗品だからリピート需要があるが、体温計は1度買えばコト足りる。にもかかわらず、世間の警戒心が緩んだ晩夏から晩秋にかけて伸び率が加速したということは、利用したい人の頭数自体がこの時期に劇的に増え、なおかつそこに供給が追いついていたということだろう。

今やさんざんな評価を受けているGO TOキャンペーンとも無縁ではないだろう。万全のコロナ対策を求められた小規模な飲食店や小売り店舗、宿泊施設などが、近隣のドラッグストアで非接触型体温計を購入したとしても不思議ではない。

振り返ってみれば、飲食店や役所などの公共施設が、応急処置としてビニールクロスをガムテープで貼り付けて天井からぶら下げていた状態から、見栄えもよく耐久性もあるアクリル板に入れ替えていったのもこの時期だ。

アクリル板が行き渡るのとほぼ同時期に、店舗やクリニックなどの入り口で、非接触型の体温計を持って待ちかまえているスタッフを当たり前に見かけるようになった。

帰省できず手作りおせち需要急増?

年末の動きとして顕著だったのはおせち需要だ。かまぼこが前年比157.8%、黒豆が167.3%と大きく伸びた。さらにその上を行ったのが、パウチ入りのさといもやタケノコ。少量を下ゆでしてパウチしたものだ。伸び率は順に260%に208%と、繁忙日の巡り合わせを前提にしても驚異的な伸びだ。

これは明らかに、今年の正月は帰省ができず、自宅でおせちを作る人が増えたことを示している。それまで前年比70~80%台で推移していたこうや豆腐も、年末の最終週だけ突然142%にハネ上がっている。

本みりん、みりん風調味料やしょうゆ、わかめ・こんぶ類、削り節なども、最終週だけ軒並み120~140%台に急上昇している。

クリスマスが終わって店頭が正月モードに突入すると、スーパーも八百屋もなぜか野菜を普段より格段に大きいロットで売り始める。

おせち料理はすぐに飽きられる。作る側としてはたくさん作っても食べてもらえないことはわかっているから少し作れば足りる。日本が貧しかった時代ならいざ知らず、現代の日本の住宅は寒くない。大ロットで食材を買うと冷蔵庫に入りきらず腐らせてしまう。普段のおかずにも使える野菜以外は小ロットが望ましい。

その点、パウチ入りの野菜は小ロットで下ゆでまでしてあるのだから申し分ない。ちなみに、お煮染めは自分で作っても、さすがに黒豆まで自分で煮る人は多数派ではないということだろう。

この1年間で、極端な動きを見せたものはいくつかある。『鬼滅の刃』のタイアップ製品が発売されたタイミングの玩具菓子、吉村洋文・大阪府知事がうがい薬を推奨した直後のうがい薬、茨城県が感染者ゼロを維持していた当時の納豆など、一時的に伸び率が高まるものがあったのは事実だ。

だが、一貫して高水準の需要が続いたのに、供給が追いつかなくなったために伸び率が落ちたものの代表格が麦芽飲料である。

麦芽飲料といえばネスレのミロ。鉄分やビタミン、カルシウムなどがバランスよく含まれている栄養機能食品で、30カ国以上の国々で販売されている。日本で販売が開始されたのは1973年。発売から50年近くになるロングセラー商品だが、3月頃から需要が伸び始めてはいたものの、爆発的に売れ出したのは7月。ツイッターからブームに火がついた。

瞬く間に生産が追いつかなくなり、9月末にいったん販売を休止。11月16日に再開したが、再度生産が追いつかなくなり、12月8日に再び販売休止宣言を出した。次の再開時期は3月の予定だ。

関心が高まる健康意識

店頭の販売状況を追ってみると、6月29日週は前年比100.1%だったが、翌7月6日週に171.0%にハネ上がり、8月3日週は294.9%に。店頭での品薄状態を反映し、翌週以降は徐々に下落、11月2日週には79.9%まで落ち込んだ。

11月16日に販売が再開されると伸び率は急伸。12月7日週に1000%を超えたが、販売休止とともに急落。12月最終週には42.1%まで落ち込んだ。

ミロが買えないならココアで代替が利くかといえばさにあらず。ミロはココア味に味付けされているだけ。ミロは麦芽から作るがココアはカカオから作る。含まれている栄養素がまったく違う。

ただ、消費者がそのことをよく理解しているのかどうかはわからない。ミロの販売休止期間中、ココアが一時的にではあるが、120~130%程度の伸びを示している。コロナ禍で健康への関心は高まっている。これからも思わぬヒット商品が出現するのかもしれない。

東洋経済オンラインより転用


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