データミックスは企業間取引・企業経営に必須なビジネスニュース、政治・社会ニュースを配信しています

お名前ドットコム

アングル:北朝鮮国営メディア、変身中 台風実況やネット発信


9月3日、ここ1週間で2つの台風に襲われた北朝鮮で、国営テレビが異例なことに外国の放送を思わせる報道を繰り広げている。写真は北朝鮮の国旗。ジュネーブの北朝鮮代表部で2014年10月撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse)

[ソウル 3日 ロイター] – ここ1週間で2つの台風に襲われた北朝鮮で、国営テレビが異例なことに外国の放送を思わせる報道を繰り広げている。あふれ出た水に記者が膝までつかりながら、ほぼリアルタイムで状況を伝えているのだ。

アナリストによると、孤立したこの国にも国際メディアが浸透して競争が激化。こうした状況を前に、国のプロパガンダ機関であるメディアがゆっくりと進化している。最新の実例が3日の放送だった。

テレビ放送が夜通しで行われるのも画期的で、記者とキャスターは国内の各地に飛び、風雨にさらされながら大声で最新の状況を伝えた。

おそらく台本なしで行われた実況中継は、朝鮮中央テレビ(KCTV)ではめったに見られない瞬間だった。雨でびしょ濡れの記者が、中継の最中、傘を手渡そうとしてきた男性をすげなくかわす光景まであった。

北朝鮮問題専門の米シンクタンク「38ノース」のマーティン・ウィリアムズ氏は「朝鮮中央テレビとしては、驚くほど迅速かつ正直な放送だ。こんなのは今まで見たことがない」と言う。 金正恩・朝鮮労働党委員長は先週、台風被害の拡大を防ぐため、一層尽力するよう呼び掛けており、ウィリアムズ氏によると、今回の放送は、ほぼ確実にトップダウンで反応した結果だ。 「必要な検閲と承認が何層も複雑に重なっているため、かなり上層部の承認が無ければこうした放送はできない」と分析する。

<進化するメディア>

米政府でかつて北朝鮮アナリストを務めていた女性は、問題を隠そうとするのではなく、透明性を高めて解決しようとする金氏の方針が、今回の放送に反映されていると指摘。「北朝鮮のメディアにとって、自然災害による被害は常に、非常にセンシティブなテーマだった。洪水に見舞われた場所から、ほぼリアルタイムの報道を流すことは考えられなかった」と話した。

金氏の現政治体制が始まった当初から、北朝鮮のテレビはスタイルやフォーマット面でさまざまな実験を行ってきた。若い世代をニュースキャスターに起用する、ニュースでグラフなど図画を多用する、韓国の娯楽ショーをまねるといった試みだ。

前出の元北朝鮮アナリストは「金正恩氏は早い段階から、韓国その他の外国から押し寄せるメディア・娯楽コンテンツと競うため、KCTVは時代に追いつく必要があることを理解していた。KCTVが近代化に励んでいるのはそのためだ」と語った。

<世界に情報発信>

北朝鮮は近年、国外の視聴者も獲得しようと、オンラインメディアにも手を出している。

1つの例がツイッターアカウント「@ColdNoodleFan」(冷麺ファン)。プロフィールには「反戦、平和主義で、(北朝鮮に関する)バイアスのないニュース」と記されている。

ソウルのNKニュースの北朝鮮専門記者、コリン・ズワーコ氏によると、このアカウントは国のSogwangメディアグループと結びついている様子で、同グループの公式サイト等に出る前にコンテンツを公開することさえある。

同アカウントのフォロワー数は約9000人、フォローしている他のアカウントはゼロ。ツイッターは最近このアカウントを凍結し「異例の行動」があったとのメッセージを表示しているが、凍結の具体的な理由は明らかにしていない。

また、「Echo of Truth」(真実のこだま)というユーチューブ(Youtube)の英語チャンネルは、北朝鮮の「日常」を動画で伝える内容で構成され、登録者数は約2万9000人、再生回数は150万回を超えている。

このチャンネルで最も人気を集めた動画は、平壌のピザ店、アミューズメントパークで遊ぶ笑顔の人々、新型コロナウイルスの感染状況、最近の洪水などに関するものだ。

「What’s Up Pyongyang?」(平壌で今何が)などのタイトルが付いた動画シリーズでは、英語を話す若い女性が平壌のさまざまなスポットを紹介して回る。

ウィリアムズ氏によると、「Echo of Truth」はここ数カ月、北朝鮮の過去の指導者を映した旧式の動画をひそかに削除し、代わりに視聴者数の拡大につながる新しい動画に焦点を絞っている。

同氏によると、中国語のオンラインメディアへの進出は、英語以上に成功を収めているようだ。中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」の北朝鮮アカウントは、フォロワー数が53万3000人に上る。

ズワーコ氏は「こうした取り組みは、ソーシャルメディアを北朝鮮に関する明るいメッセージで満たすことを目的としているようだ。あるいは少なくとも、海外の他のメディアが伝える北朝鮮情報に疑いを抱かせることだろう」と述べた。

ロイター

 

 

一言コメント
これも新しい情報戦!?


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

※日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。

独自記事

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第5弾)

株式会社ブランニュープランニングの終りの始まりが来た。 民事再生という逃げ道をとった村田晃士氏 登記簿(関税人の名前消して) 3月末に動きがあった。私共データミックスの情報が嘘ではないことを証明した内容だ。(株)ブランニ […]

コメントなし

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第4弾)

2024年、石川県能登半島での大地震から始まってしまい、衝撃的な令和六年のスタートに不安を感じたが、被災者の皆さんの行動力や頑張りに胸を打たれながらの2ヶ月でした。特に心苦しいのがこんな大変な状況なのに発生してしまうのが […]

2 comments

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第3弾)

今年も残すところあとわずかとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 アメリカは大谷翔平選手移籍の話題で盛り上がる中、わが国では政治家の裏金問題が岸田政権を揺るがす事態となっています。 今から来年のことが心配になっている […]

コメントなし

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する(第2弾)

2023年ももうすぐ終わる。 年末に向けて慌しくなる中、私は取材と周りの情報収集に走り回った。 「この人は信用できない。」 こんな声をたくさん聞く。 そう、村田晃士氏のことだ。 きちんとやっていそうだが 「中身はなんにも […]

1件のコメント

詐欺師か?ただの無能経営者か?行橋が生んだ経営者一家 村田晃士を追及する

世界中で猛威を振るった新型コロナが国内では5類に移行し、街も日常を取り戻しつつあるが、それに伴い様々なトラブルも増えてきているようだ。 福岡、天神に本社を置く「㈱ブランニュープランニング」という主に飲食店の内装やロゴ作成 […]

2 comments

独自記事一覧

石川の一撃

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?ゴルフ場を巡る攻防「尾崎朝樹氏・田原司氏と児玉氏との関係性は?」(第11弾)

中国で発生した新型肺炎は終息する兆しがなく、世界中で猛威を振るいつつあります。 暖かい季節になってきましたが、読者の皆様も健康管理など、くれぐれもご留意ください。 前回、ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(以下クイーンズヒル […]

4 comments

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?ゴルフ場を巡る攻防「田原司氏と児玉氏との関係性は?」(第10弾)

温暖化と言われる時代ですが、やはり寒い季節ですね。 読者の皆さん風邪など引かないようにしてくださいね。 児玉氏の毎年の様にお友達と行われるマックスゴルフコンペ動画を見て 貴殿のスイングに目を奪われましたよ。 それに加え「 […]

1件のコメント

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?役員構成変更そして今後のI・Bは?(第9弾 後編)

豪雨、台風と今年も不安定な夏でしたが、やっと涼しくなってきました。 東京五輪もいよいよあと1年となりましたが、読者の皆様はいかがお過ごしでしょうか。 (取締役 児玉崇氏) 前回はデータ・マックス社の度重なる役員構成変更に […]

コメントなし

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?さらなる役員構成変更の意図は?(第9弾 前編)

梅雨が明け真夏日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか? 昨年にも増して暑さが厳しく感じられますね。 しばらく酷暑は続きそうですが、読者の皆様もお体に気をつけてお過ごしください。 さて、昨年も報じてきた「データ・マ […]

コメントなし

「NetIB News」「データマックス」は善か悪か?信念か金か?(第8弾 後編)

後編 「役員構成変更に見え隠れする児玉氏の未来図とは」 前編に続いてデータ・マックスグループの役員構成について考えた。 ※同役員構成については、「NetIB News」「データ・マックス」は善か悪か?信念か金か?(番外編 […]

1件のコメント

石川の一撃記事一覧

Copyright© 2017 データミックス All rights reserved.