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ソフトバンク・柳田「うああっ!!」推定150メートル超の右翼“上空36メートル”天井弾!


<オ・ソ>6回2死、先制の本塁打を放つ柳田(撮影・後藤 正志)

 ◇パ・リーグ ソフトバンク2―1オリックス(2020年7月18日 京セラD)

ソフトバンクの柳田悠岐外野手(31)が18日のオリックス戦で推定飛距離150メートル超の特大弾を放った。0―0の6回に放った右翼への先制9号ソロは、7層ある京セラドームのスーパーリング外側の照明付近を直撃する認定本塁打となった。主砲の一振りでチームは3カード連続で6連戦勝ち越し。首位・楽天に1ゲーム差に迫った。

 球界広しといえど、他に並ぶ者のない痛快無比なフルスイング。「うああっ!!」。鳴り物の応援がないからこそ聞こえた、インパクトの瞬間の柳田の叫び声が京セラドームに響く。そして、両手に持ったバットを高々と掲げた。まるで、驚異の打球の行方を自ら指し示すかのように。

「もう、完璧だったんで。どこに行くかな~と思って、途中で見えなくなって“あれ?”ってなって。審判の方が手を回していたんで、良かったです」

6回2死、餌食になったのは田嶋の139キロ直球だった。打球は7層ある右翼スーパーリングの外側、照明付近を直撃。そのままボールはグラウンドに落下した。0―0の均衡を破る先制の9号ソロは、推定飛距離150メートル超のスーパーアーチ。球場関係者は「席のない9階部分。地上からは36メートル以上に相当します。照明は壊れていなかった」と驚きとともに証言した。

前日は5打席で4四球。相手バッテリーにまともに勝負してもらえなくても「ストライクを一発で仕留められていない。まだまだ」と謙虚に受け止めた。12打席ぶりの安打が5試合ぶりの一発。リーグトップの浅村(楽天)に1本差に迫り、26試合の出場で2年ぶりの2桁本塁打に早くも王手をかけた。

 左膝裏肉離れなど故障に泣いた昨季は、38試合の出場でわずか7本塁打。今季は「体脂肪を結構、減らした。2018年に戻した」と徹底的に体を鍛え直して開幕に臨んだ。切れは明らかに増している。だからスイングの鋭さも増す。18年は自己最多の36本塁打。120試合制ながら今季は41発ペースだ。

チームは3カード連続で6連戦に勝ち越し。貯金を今季最多の3とした。「本塁打は全部うれしいし、勝ちにもつながった。その日その日を一生懸命やるだけ」と柳田。屋根がなければどこまで飛んだのか。誰もがそれを知りたかったはずだ。(井上 満夫)

▽京セラドーム特別ルール 打球がフェア地域上にある一番外側のスーパーリングに当たった場合、および中堅のフェンス上の天井にある懸垂物に当たった場合は本塁打とする。

≪36メートルとは≫マンションに換算すると12階に相当。また、一般的なセロハンテープは35メートルで販売されている物が多い。往年のヒーロー、ウルトラマンウルトラセブンらは身長40メートル。富士急ハイランドの回転系絶叫アトラクションの「テンテコマイ」は最高到達点32メートル。

▽過去のスーパーリング弾 14年5月6日のロッテ戦でオリックス・ペーニャが放った。5回1死で上野の直球を強振すると、打球は左翼外側のスーパーリングを直撃。打球はフェアゾーンに落下し、ペーニャは二塁に滑り込んだ。京セラドームの特別ルールで本塁打となり、球場関係者は推定飛距離を150メートルと算出。ペーニャは「当たった瞬間は見ていた。今日の当たりが一番大きいと思う」と自画自賛した。

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