中村医師に県民栄誉賞 福岡で贈呈式 「父は成し遂げた」
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- 2020年1月25日
福岡県は24日、アフガニスタンで活動中に銃撃され、73歳で亡くなった福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の中村哲医師に県民栄誉賞を授与した。県庁での贈呈式には、中村氏の長女、秋子氏(39)や同会関係者が出席し、賞状や記念品を代理で受け取った。
小川洋知事はあいさつで「アフガニスタンの復興に大きく貢献した中村医師の功績は誇りであり、後に続こうとする人たちに勇気と希望を与えた」とたたえた。賞状のほか、博多織で作った中村氏の肖像画が贈られた。
贈呈式後、秋子氏は記者団の取材に「家ではごくごく普通の穏やかな父親だったが、大きなことを成し遂げてきたのだなと改めて感じた。皆さんが後押ししてくれるので、安心してほしいと(中村氏に)伝えたい」と話した。
同会の村上優会長(70)は「空白の時間はあったが、少しずつ活動は再開している。体制を整えて、中村氏の夢を継続させていきたい」と語った。
県民栄誉賞は、これまでに五輪の女子柔道金メダリスト、谷亮子氏やプロ野球・福岡ソフトバンクスホークスの球団会長の王貞治氏らが受賞しており、中村氏で6人目。県は、同日から県庁ロビーで中村氏の功績を広く県民に知ってもらうため活動の様子を収めた写真や映像などの展示を始めた。同会の活動を支援するための募金箱も設置した。
一言コメント
できれば生前に受賞していただきたかった。
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