中村医師、無言の帰国 アフガン人ら空港で出迎え 県警が解剖後、自宅へ
- 政治・経済
- 2019年12月10日
アフガニスタン東部ジャララバード近郊で殺害されたNGO「ペシャワール会」(福岡市)現地代表の医師中村哲さん(73)の遺体が8日夕、妻尚子さん(66)、長女秋子さん(39)らと共に民間機で帰国した。
自宅に向かうため、9日午前、福岡空港に到着した。
中村さんの遺体は8日夕、成田空港に到着。駐機場に到着した民間機から白い布に覆われたひつぎが降ろされると、空港の地上係員が黙礼した。空港貴賓室前に移されたひつぎには、尚子さん、秋子さんのほか、鈴木馨祐外務副大臣ら外務省関係者が白い花束を手向けて、1分間黙とうをささげた。
福岡空港では9日午前、ペシャワール会の関係者に加え、多くのアフガン人らが中村さんを出迎えた。佐賀県多久市のアフガン人ハジール・ジハンさん(46)は「中村さんが亡くなってアフガンの人も苦しいことを家族に伝えたくて、みんなを集めた」と話した。
福岡空港で記者会見したペシャワール会の村上優会長(70)は、遺体の帰国に「安堵(あんど)した」と話し、時折涙で声を詰まらせながら、「本当に言葉がない。悲しいの一言に尽きる」と中村さんの死を悼んだ。
遺体は福岡県警が10日に久留米大(同県久留米市)で司法解剖を行った後、同県大牟田市の自宅に運ばれ、通夜が営まれる予定。
中村さんの合同葬は11日午後1時から、福岡市中央区古小烏町70の1のユウベル積善社福岡斎場で行われる。喪主は長男健さん、葬儀委員長は村上氏。
一言コメント
悲しすぎる帰国だ…
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