大戸屋が赤字に転落 メニュー改定不発、サンマ不漁で恒例の定食販売できず
- 企業・経済
- 2019年11月6日
定食店チェーンの大戸屋ホールディングスは11月5日、2019年4~9月期の業績を下方修正し、本業のもうけを示す営業損益が1億9000万円の赤字に転落する見通しだと発表しました。従来予想は4000万円の黒字でしたが、売り上げ計画が当初予定通りには進まなかったとしています。
4~9月期の売上高見通しは、従来予想の130億円を123億円に下方修正します。4月に実施したグランドメニュー改定による売上高が計画を下回ったほか、国内既存店の客数の回復が遅れていることなどが要因で、9月に予定していたた恒例の「生さんま炭火焼定食」がサンマの不漁により販売できなかったことも響いたとしています。最終損益も1億8000万円の赤字に転落します。
大戸屋が4月に実施したグランドメニュー改定では、値上げされるメニューが相次いだほか、定番の「大戸屋ランチ」が消滅し、ファンを嘆かせました。4~9月の既存店売上高は、月次で昨年比平均マイナス5.0%、既存店客数は平均マイナス6.5%と、深刻な客離れが続いています。
ファンの声が大きかったのか、大戸屋ランチは10月1日の新グランドメニューで値上げしつつも復活していますが、迷走感は否めません。「生さんまの炭火焼き定食」は1カ月遅れで10月中旬から販売にこぎ着けています。
中間期の下方修正を受けて、2020年3月期通期の連結業績予想も下方修正。売上高は従来予想の275億円を250億円に、営業損益は4億8000万円の黒字から「0」(ゼロ、損益とんとん)へと見直しました。
大戸屋HDは10月1日付で、コロワイドが筆頭株主になったと発表しています。コロワイドは「かっぱ寿司」や「牛角」「ラパウザ」など数多くのチェーンを傘下に抱える外食大手です。大戸屋HDの株式時価総額(5日終値ベース)は約164億円。
一言コメント
下期の巻き返しに期待したい。
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