ソフトバンク工藤監督が続投へ 球団が要請、今季3年契約の最終年 CS大胆采配で3年連続日本S進出
- スポーツ
- 2019年10月16日
福岡ソフトバンクが、工藤公康監督(56)に来季の続投要請を行ったことが15日、分かった。2016年オフに結んだ3年契約の最終年だった今季はリーグ優勝を2年続けて逃したが、主力に多くの故障者が続出した中、若手の積極起用などもあって76勝を挙げて2位につけた手腕を球団は高く評価。
クライマックスシリーズ(CS)を突破して19日からの日本シリーズで3年連続日本一を目指す指揮官が受諾すれば、来季は秋山幸二前監督と並ぶ6年目の長期政権となる。
常勝軍団構築へ、球団は今季が3年契約最終年の工藤監督に来季も指揮を託す方針を固めた。フロントは2位に終わったレギュラーシーズン終了後に来季の続投を要請。指揮官は2年連続シーズンV逸の責任を痛感しているが、CSを勝ち抜いて3年連続で日本シリーズ進出を決めた。来季以降も指揮を執ることに現状で支障はないとみられ、受諾すれば秋山前監督と並ぶ6年目となる。
今季は苦しいシーズンとなったが、その中で見せた手腕は来季以降のチームに光を照らした。特に前半戦は多数の主力が故障離脱した中、若手を積極起用。投手陣ではドラフト1位ルーキーの甲斐野がチームトップの65試合に登板するなどセットアッパーとしてチームに貢献し、甲斐野を含めて高橋礼、高橋純、椎野、泉と前半戦だけで5投手がプロ初勝利を挙げた。野手でも開幕直前に育成から支配下入りした周東がチームトップの25盗塁。チームの理想「育てながら勝つ」という難題をクリアした。
近未来を支える若手に経験を積ませながら、前半戦だけで貯金「16」をつくり首位ターン。前半戦終了時、後藤球団社長兼オーナー代行は「120点。これだけ多くのけが人がいる中、結果を残しているのは(工藤監督の)マネジメントあってこそ」と高く評価し「僕の中では当然そう考えています」と来季以降の続投を基本線としていることを強調していた。
皮肉にも主力が戻ったシーズン終盤に足踏みし、工藤監督が強く誓ったリーグV奪回は果たせなかった。ただこれまで3度の日本一、2度のリーグVに加え、頂点を逃した年も全て2位で、3年連続で日本シリーズに進出。今CS期間中にも三笠ゼネラルマネジャー(GM)は「監督とは、ずっとお話はさせてもらっています」と来季以降のチームのあり方や戦力向上に向けての話し合いを継続していることを明かした。
そのCSで工藤監督は大胆な采配を見せ、現行のルールでは日本一に不可欠と言える短期決戦での強さを改めて発揮。ファーストステージ(S)第2戦からCS史上初となる6連勝で日本シリーズへの切符を手にした。就任後のCS通算30試合は22勝8敗で勝率は7割3分3厘。ファイナルSで西武に4連勝を決めた直後、王球団会長は「(工藤監督が)日頃から試合を振り返りながら、選手が最高の力を出せるように考えている」と絶賛した。6年目の指揮も託される工藤監督。まず19日からの日本シリーズで球団史上初の3年連続日本一を狙う。
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