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米アカデミー賞 国籍多様化、黒人の活躍目立つ 祝典らしい祝典


 米映画界の一大祭典、第91回アカデミー賞の授賞式が24日(日本時間25日)、終了した。作品賞は、1960年代を舞台に黒人ピアニストとイタリア系運転手の演奏旅行を描いた「グリーンブック」が獲得。同作品はほかに脚本賞、助演男優賞に輝いたほか、日本でも大ヒットを記録中の「ボヘミアン・ラプソディ」が主演男優賞など4部門、インターネット動画配信大手のネットフリックスが手がけた「ROMA/ローマ」が監督賞など3部門、コミックを原作とするスーパーヒーローもの「ブラックパンサー」が衣装デザイン賞など3部門で受賞と、分散する傾向が見られた。

今年の授賞式は、30年ぶりに司会者なしの開催となった。いつもなら観客席にずらりと顔を並べた候補者とのジョーク満載のやりとりがある上、第86回(2014年)では宅配ピザを会場に配達させたり、昨年の第90回では近所の映画館にゲストが多数押しかけて観客をどっきりさせるなど、数々のパフォーマンスでも楽しませてきた。

今年はおふざけの演出が全くなく、かえって映画そのものにきっちりとスポットライトを当て、いかにも映画の祝典らしさがにじみ出る授賞式だった。

今回の特徴の一つに国籍の多様さがある。外国語映画賞に輝いたアルフォンソ・キュアロン監督「ROMA/ローマ」は、監督賞、撮影賞も受賞。監督賞にノミネートされた5人のうち、メキシコ出身のキュアロン監督に加え、「女王陛下のお気に入り」のヨルゴス・ランティモス監督はギリシャ出身、「COLD WAR あの歌、2つの心」のパヴェウ・パヴリコフスキ監督はポーランド出身と、非アメリカ人が3人もいる。

主演男優賞に輝いた「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレックさんも両親はエジプト出身という移民の子だ。英バンド、クイーンのボーカルだった故フレディ・マーキュリーを演じたこの作品について「ゲイで移民で、でも自分らしく生きた人の映画で、それを祝うということをみんなが求めた結果です。ここには移民の子である自分のストーリーも描かれている。すべての人に感謝をささげたい」とスピーチすると、満場の拍手がわき起こった。

また、黒人俳優やスタッフの活躍も目立った。

最初の発表だった助演女優賞に「ビール・ストリートの恋人たち」で主人公の母親を演じた黒人女優のレジーナ・キングさんが選ばれたのを皮切りに、衣装デザイン賞のルース・E・カーターさん(「ブラックパンサー」)、助演男優賞のマハーシャラ・アリさん(「グリーンブック」)と黒人の受賞が続いた。

脚色賞は、白人至上主義団体に潜入捜査を試みた黒人警官の姿を描くスパイク・リー監督の「ブラック・クランズマン」が受賞したが、共同脚本を務めたリー監督は「1619年にわれわれの祖先が初めてアフリカから奴隷としてアメリカに渡ってきてちょうど400年。この2019年2月24日は大事な日になった。この国を作り上げたすべての人に感謝をささげたい。愛も英知もすべてが先祖とつながっている。来年は大統領選が行われるが、歴史を正しい方向へ導いていきましょう」と力強く語りかけた。わずか3年前、第88回アカデミー賞で演技部門のノミネートがすべて白人で占められ、名誉賞受賞者のリー監督が授賞式をボイコットしたことを思い出すと、劇的な変化を感じる。

最後に日本映画についても触れておきたい。外国語映画賞にノミネートされていた「万引き家族」、長編アニメ映画賞ノミネートの「未来のミライ」の両作品は、残念ながら受賞はかなわなかった。だがボーダーレスへの変化が著しい時代に、候補作という形で日本映画がかかわっていたことは、大いに意味がある。

この1年間にこの世を去った映画人をしのぶコーナーでも、脚本家の橋本忍さん、アニメーション監督の高畑勲さんの遺影が映し出された。外国語映画賞を受賞した「ROMA/ローマ」のキュアロン監督は、壇上で「私は子供のころからたくさんのことを外国語映画から学んだ」と話し、「市民ケーン」や「ジョーズ」「勝手にしやがれ」と並んで、黒澤明監督の「羅生門」の名を挙げた。世界はつながっている、この日本にも。そんな思いを抱いたアカデミー賞授賞式だった。

産経新聞

 

 

一言コメント
司会なしでも盛り上がるところがスゴイ。


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