“爆買い”から“爆滑り”へ 中国人観光客がスキー場に殺到
- 政治・経済
- 2019年2月12日
週末、兵庫県のとある場所にできた“ツアーバスの行列”。
この日だけでもやってきたツアーバスは19台。
中に乗っていたのは、中国や台湾などから来た観光客だった。
数年前、日本の家電量販店で“爆買い”していた中国人観光客が次に目をつけたのは、日本のスキー場。ゲレンデでも中国語が飛び交っていた。
日本側にとっても、これはビジネスチャンスだ。
どれだけスキー場に中国人観光客が来ているのか。
あるゲレンデでは、17人中15人、8割以上が中国や台湾から来た人たちだった。
さらに、スキー場だけでなく、併設のレストランも、約9割が中国や台湾から来たお客さんだった。
神戸市の六甲山スノーパーク 営業企画・野田修太郎氏は、「(春節は)普段の3倍くらいのお客様に来ていただいている」と話す。
ではなぜ、わざわざ日本のスキー場にやってくるのか。
中国からの観光客は「広東で雪を見たことがなかったからです」、「ここの雪は中国の雪より滑りやすいです」などと話してくれた。
中国では、2022年の冬季オリンピックが北京で開かれることが決まり、国策としてウィンタースポーツの人口を増やすと発表。今、空前のブームになっている。将来的には3億人まで増やしたいとしている。
また、中国や台湾は、場所によっては雪がほとんど降らず、雪質の良い日本のスキー場を求めているという。
六甲山スノーパークでは、10年前に約600人ほどしかいなかった外国人観光客が昨年度は約2万人にまで増加した。
国内のスキー人口が減っているため、スキー場側も必死だ。
注意事項が書かれた看板は、日本語や英語のほか、中国語でも表記。
更衣室の前にあるモニターも、スノーシューズの履き方を中国語の字幕でレクチャーしている。
さらに、中国語のスキー、スノーボード教室も開催。
この中国語のレッスン目当てに、取材当日だけでも約80人の受講者が集まった。
また、長野県の軽井沢プリンスホテルでは、今月から中国のモバイル決済サービス「We Chat Pay」を導入。
他にも、春節の期間は特別に、スノーバギーなど夜のゲレンデを楽しめるイベントを増やしている。
さらに、この季節は週2回、冬の夜空を彩る打ち上げ花火でホテルの宿泊客を楽しませている。(3月19日まで火曜・金曜に開催)
中国からの観光客にも「花火が大きくて本当にすごかった」と好評だった。
(「めざましテレビ」2月11日放送より)
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