1秒差でリオ五輪逃した小原、日本勢最高2位 福士は転倒響き棄権/大阪国際女子
- スポーツ
- 2019年1月28日
大阪国際女子マラソン(27日、ヤンマースタジアム長居発着)2020年東京五輪マラソン代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」(9月)への出場権が懸かる大会。16年名古屋ウィメンズマラソンで1秒差でリオ五輪代表の座を逃し、既にMGC出場権を得ている小原怜(28)=天満屋=が2時間25分46秒で日本勢最高の2位に入った。福士加代子(36)=ワコール=は12キロ過ぎに転倒した影響で35キロ過ぎで棄権。ファツマ・サド(27)=エチオピア=が制した。
昨年の名古屋ウィメンズとベルリンを2時間27分台で走り、ワイルドカードでMGC出場権を手にした。今大会の出場者ではただ一人のMGCファイナリストが、意地を示した。
日本勢が先頭集団から脱落する中、福士加代子(36)=ワコール=と2人で食らいついた。福士が25キロ手前で脱落し、日本勢トップに立つとジェプキルイ(ケニア)、サドのアフリカ勢と必死に競り合った。
自己ベストは2時間23分20秒。2016年3月の名古屋ウィメンズでたたき出した数字だが、結果は田中智美(第一生命)に1秒差で敗れて3位。同年リオデジャネイロ五輪出場の明暗となった。
翌年2月には左足小指を骨折。その後は「走り方が分からない。足が思うように動かない。何度もやめようと思った」と“イップス”に陥った時期もある。時計の針は約3年間、止まったまま。ワイルドカードでMGC出場権は手にしたが、楽観したようすはまるでない。万全の状態で来年の9月のスタートラインに立つためにもっとも必要なのは不安の払拭だった。
今月5日の山口・大島合宿での30キロ走の翌日には腰痛を発症。大阪国際の出場に黄色ランプがともった。「すごく出たかった大会。感情をコントロールできなくなった」と岡山市内の寮で号泣。だが、「走れるかどうかではなく走るんだ」と必死に間に合わせた。
初の浪速路だが、同時開催だった17年の大阪ハーフで優勝。その約1時間後に歓喜のテープを切った天満屋の先輩、重友梨佐をゴールで出迎えた。過去の自分を超えていくことで東京五輪への道はより明確に開ける。マラソンで流してきた悔し涙は、この浪速路でうれし涙に変えた。
一言コメント
やはりアフリカ勢は強い。
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