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<世界気温>早ければ2030年にも1.5度上昇 IPCC特別報告書


 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は8日、地球温暖化の影響で早ければ2030年にも産業革命前からの平均気温上昇が1.5度に達し、サンゴ礁の大部分が死滅するなど地球環境の悪化が進むと予測した特別報告書を公表した。温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」で目標とした2度上昇に比べ、海面上昇のリスクにさらされる人々を1000万人ほど減らせるなど、1.5度上昇に抑えることで被害を軽減できる可能性も示した。

IPCCが13年に公表した第5次評価報告書などによると、化石燃料を燃やすなど人為的な温室効果ガス排出などにより、地球の平均気温は既に約1度上昇したと推測されている。6日まで韓国・仁川で開催されたIPCC総会で承認された報告書の要約によると、このまま温暖化が進めば2030~52年の間に1.5度を超える可能性が高いと結論付けた。

気温上昇を1.5度に抑えるために、人為的な二酸化炭素(CO2)の排出量を10年比で30年には45%減らし、50年ごろには実質ゼロにする「脱炭素化」の必要性を強く指摘した。それでも一時的には1.5度を超える可能性があるが、積極的な植林やCO2の地下貯留技術などで、温度上昇を抑制することも可能だとした。

このほか、2100年までの約100年間の地球の平均海面上昇は、気温が2度上昇する場合には26~77センチなのに対し、1.5度上昇では4~16センチに抑制できると予測した。2度上昇する場合、夏の北極海で海水が凍結しない頻度が10年に1度としたのに対し、1.5度上昇では100年に1度ほどにとどまるとした。

◇■2度上昇でサンゴほぼ絶滅

生物多様性の観点では、約10万5000種について調べた結果、2度上昇することで昆虫の18%、植物の16%、脊椎(せきつい)動物の8%が生息域を失うとしたが、1.5度上昇に抑えることで、そのリスクをおよそ半分に軽減できると予測。中でもサンゴ礁は2度上昇でほぼ絶滅すると悲観的だが、1.5度では10~30%は生き残る可能性があるとした。

IPCCは報告書で「誰もが安全で持続可能な世界を確保する上で、今後数年間の取り組みが極めて重要となる」と強調し、各国がさらに厳しく温室効果ガス削減に取り組むよう促した。

15年に採択されたパリ協定は、全ての国が温室効果ガス排出の削減目標を自主的に定め、実行に移す仕組みだ。しかし、現状で各国が示す目標を全て達成したとしても、2度上昇は避けられない。既に海面上昇などにさらされる島しょ国を中心に「2度目標では不十分」との意見が根強く、気温上昇を1.5度へ抑える努力目標を協定に追加した経緯がある。特別報告書は12月にポーランド・カトウィツェで開催される気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)でパリ協定の実施指針を策定する上での重要な資料となる。【五十嵐和大】

◇■IPCC特別報告書の骨子

・産業革命前からの地球の平均気温上昇が早ければ2030年には1.5度に達する恐れ

・1.5度上昇に抑えることで、2度上昇に比べて海面上昇などのリスクを軽減できる

・50年にも温室効果ガス排出を実質ゼロとする「脱炭素化」が必要

・二酸化炭素の地下貯留などの実用化で、再び1.5度未満に戻せる可能性も

◇ことば・IPCC

化石燃料を燃やすなど人為的な地球温暖化の予測と影響、対策などについて科学的知見を提供するため、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)が1988年に設立。現在は195カ国が加盟する。各国政府が推薦する科学者が公表された研究成果を集めて分析し、評価報告書として定期的に公表。国際交渉や各国政府の政策へ強い影響力がある。現在は第6次評価報告書の評価作業中で、2021年以降に三つの作業部会ごとの報告書が順次公表される。

毎日新聞

 

一言コメント
対策は困難だろうが、やるしかない。


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