徳島市の阿波おどり 市長が「総踊り」中止表明で混乱の中の開催へ
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- 2018年8月11日
12日からの4日間徳島市で行われる「阿波おどり」。
去年までは毎日最後に、1500人の踊り手が一斉におどる「総踊り」がフィナーレとして名物でした。
しかし、今年はこの「総踊り」を中止すると市長が表明したことで、混乱の中の開催となりそうです。
1年間積み重ねた練習。
その成果を披露する本番に向け、踊り手たちの熱気は最高潮に達しています。
しかし。
【阿波おどり振興協会 山田実理事長】
「歴史的にやってきたことを覆したりするのは冒涜ですよ」
阿波おどりを彩る踊り手の怒り。
発端は去年までの主催者観光協会の破産問題でした。
今年3月、徳島市の外郭団体「観光協会」が40年間で4億円ほどの赤字を抱え、市が破産させたのです。
遠藤市長はもう一方の主催者徳島新聞とは蜜月関係を築き、阿波おどりの運営に乗り出しました。
ここからさらに混乱が…。
【徳島市 遠藤彰良市長】
Q総踊りはやるんですか?
「だから、できません」
30年以上続く1500人以上の踊り手たちの「総踊り」。
【阿波おどり振興協会 山田実理事長】
「達成感はやったものじゃないと絶対分からないです」
市が破産させた観光協会側の阿波おどり振興協会に所属するグループが総踊りをする演舞場は連日満員でした。
一方で、総踊りの時間帯に徳島新聞側のグループが踊る他の演舞場では、チケットの売れ行きが不調だったため、遠藤市長は客入りを平等にするという理由で総踊りの中止を宣言。
ところが肝心の踊り手の声は聞いていないようです。
【徳島市遠藤彰良市長】
「(総踊りは)腰も落とせない、立ったまま手を挙げてそれが魅力なのかもしれませんけど。総踊りを踊った方が私に感想を言ってくれたこともないですけど、どういう風に思われているかというのは分かりますよ」
Qなんで分かるんですか?
「私も阿波おどりは十分踊ってますし、踊った後の解放感というか充実感というか、よくわかりますけど」
Q阿波おどりじゃなくて総踊りですが?
「踊ったことはないです」
さらに遠藤市長は会見で…。
【遠藤市長の発言】
「総踊りに関して言えば、阿波おどりの本来の踊りではない、ギュウギュウになって踊っています」
【阿波おどり振興協会 山田実理事長】
「ギュウギュウ詰め踊りですよ。あの言われ方、僕は一生忘れないわ」
異例の状況に、踊り手たちも混乱しています。
【踊り手男性】
「総踊りを踊りたい。あの光景を見たい」
【踊り手女性】
「市長とか実行委員会のみなさんに踊り子の気持ちが届けばいいなって」
徳島市の阿波おどりは12日開幕です。
この状況で踊り手たちは心から踊る阿呆になれるのでしょうか。
一言コメント
阿呆になるのも大変だ。
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