「稼げると聞いて…」グルメイベ詐欺の内情
- 詐欺・悪徳商法
- 2017年6月6日
500以上の店から約1億3千万円を集めていた「グルメンピック」をめぐる詐欺事件で5日、新たにイベント会社の社長が逮捕された。一方、すでに逮捕されている前社長が日本テレビの取材に応じ、イベントを開催する予算はなかったなどと会社の実情を明かした。
■5日、グルメイベントを主催したイベント会社の社長・中井冬樹容疑者(36)が逮捕された。これで「グルメンピック」を巡る詐欺事件での逮捕者は5人となった。
■今年2月に開催されるはずだった「グルメンピック2017」。“日本最大級の食の祭典”をうたい出店者を募っていた。
■その後、イベント会社は経営破綻。全国500店以上の店から集めた約1億3000万円は、いまだに返金されていない。
■この事件の中心人物とされるのは、イベント会社「大東物産」を実質的に経営していた田辺智晃容疑者(42)だ。
■3日に逮捕された大東物産の前社長・大須健弘容疑者(41)はイベント会社のずさんな態勢について日本テレビの取材にこう語っていた。
■大須容疑者「イベントを企画するからやろうって話で、稼げるって話を聞いて」「名前貸しみたいな、名前出してほしいって言うので」「(Q:誰に言われたんですか?)田辺さん。友達ですよ、中学の同級生」
■田辺容疑者は、味の素スタジアムにイベント開催の申し込みを行うなど、準備を進めているように見せていたが、大須容疑者は不自然な点を感じていたという。
■大須容疑者「本当に開催するのかなって疑問が11月くらいにあったので」「サービスとかが、500店舗分(予算が)全然足りないと思った」
■パンフレットには、道具を無料で貸し出すなど通常のグルメイベントではありえないサービスが記載されていた。大須容疑者は、実際のイベント開催は困難と考え代表を辞任したという。そして、出店料として集められた約1億3000万円の行方については―
■大須容疑者「(田辺容疑者が)『融資金を集めて、この会社をたたんじゃえばいいんじゃない』みたいな」「そんな刑事事件になるようなことはしないだろうと思っていました」
■大東物産の破産資料には、イベントがキャンセルされる直前の1月13日に2000万円が引き出されていたと記載されている。
■大須容疑者は、金は田辺容疑者の元に渡ったと主張しているが、田辺容疑者は“金は受け取っていない”と否定している。
■食い違う両者の言い分。警視庁は田辺容疑者が主導して、金をだまし取る目的だったとみて全容の解明を急いでいる。
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