ネット広告で上位表示、被害者誤信狙う? 相談詐欺容疑の男ら
- 詐欺・悪徳商法
- 2017年4月11日
アダルトサイトとのトラブル解決を装って現金をだまし取ったとして、東京都の探偵業「日本リサーチコンサルティング」経営の男(24)ら2人が詐欺容疑で逮捕された事件で、同社のインターネット広告が、公的相談機関のホームページよりも上位に表示される状態だったことが10日、京都府警への取材で分かった。
府警は、広告料を支払えばネット検索で上位に表示できる大手検索サイトの仕組みを利用し、閲覧者に正規の相談機関と誤信させる狙いがあったとみて調べている。
府警によると、事件当時、ネットで「消費者センター」などの文字を検索すると、日本リサーチ社の広告が「アダルト請求相談センター」として、公的な消費生活センターよりも上位に表示されていたという。
同様の業者広告は他にも複数あり、府警は10日、二次被害が広がる恐れがあるとして、検索大手のグーグルとヤフーに同種広告の表示中止を依頼した。また、詐欺の疑いで、日本リサーチ社の社員の男(24)=住所不定=を新たに逮捕した。
逮捕容疑は経営の男らと共謀し、昨年9~11月、東京都内の事務所で、右京区の飲食店員男性(32)ら2人に「アダルト業者からの連絡や請求も来ないように対処する。全て解決する」と電話でうそをいい、計4万6千円をだまし取った疑い。
府警によると、実際にアダルトサイト業者とやりとりした形跡はなかった。3人は容疑を否認している、という。
アダルトサイトとのトラブルで悩む被害者が、インターネット上で解決をうたう業者に相談し、二重に現金をだまし取られる「相談詐欺」の被害が全国で相次ぎ、府警が捜査していた。
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