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福山雅治「始まりの一歩を共に」、10月に長崎スタジアムシティこけら落としライブ、2万5000人を無料招待


 歌手で俳優の福山雅治(55)が、10月13日に故郷の長崎・長崎スタジアムシティ施設内のサッカースタジアム(ピーススタジアム)でこけら落としライブ「Great Freedom」を無料開催する。凱旋(がいせん)公演は9年ぶり。自身初のフリーライブで2万5000人を動員する。福山が本紙などの取材に応じ、凱旋公演への思い、フリーライブにこだわった理由を語った。

「県民の皆さま、長崎にお越しくださる皆さまに、始まりの一歩を共に感じてほしいです。音楽の力、エンターテインメントの力で長崎が盛り上がることが一つの目標ですが、その一歩が、参加してくださった方の『こんなことができるんだ!』『不可能はないんだ!』という一歩になれば」  2万5000人を無料招待する、長崎スタジアムシティ開業前夜のこけら落としライブ。地元企業のジャパネットホールディングス(佐世保市)の快諾を得て、福山の「何十年先まで語ってもらえるようなワクワク感のあるライブにしたい」という思いが実を結ぶ。  

フリーライブにこだわったのは、実体験からだった。1983年11月、TBS系の人気音楽番組「ザ・ベストテン」の300回記念の公開生放送が、長崎市営ラグビー・サッカー場で行われた。14歳の福山少年は観覧チケットが当選し、会場にいた。  

「すさまじく盛り上がったんです。僕自身もそうだったけど、長崎の街全体がザワザワして、いつもの街が全く違う街に見えた。地面から1メートル浮いてるような感覚がありました」  

はっきりと残る約40年前の高揚感と、喧騒(けんそう)の記憶。思春期で地元に息苦しさを感じていたこともあり、余計に心を揺すぶられた。「今だから言語化できるけど、当時は、何が起こっているか分からなかった。ものすごい祭りがやって来たなって。エンターテインメントの力で、こんなにも街が変わるんだ。人も街も、こんなにエネルギーを発することができるんだって思いましたね」  

凱旋公演は「福山☆夏の大創業祭」(2015年)以来9年ぶりになる。新型コロナの影響で、21年の稲佐山ライブ(20年開催の延期分)が中止となっただけに、思い入れはひとしお。「無料でライブを開催することで(当時の僕が感じたように)長崎の皆さんが本来持っているパワー、長崎の街が元々持っているエネルギーを放出してもらえれば」と願った。  

初めてギターを手にしたのは13歳の時だった。学校生活、バンド活動、アルバイト、友との思い出…、18歳で上京するまでの青春時代のすべてが血肉となり、「福山雅治」の土台を形成している。「たった5年間ですけど、長崎でギターと共に過ごした日々が僕の人生を作っている。我流で亜流なので、それが優れたものだったかは分からないけど、その時の感受性が根っこの部分にある。それが55歳になる今まで続いてきた」  

2月に参加した「長崎ランタンフェスティバル 皇帝パレード」では沿道から大歓声を浴びた。「(県民の)皆さんのおかげで盛り上がりましたし、たくさんの人が動いてくださったおかげで安全に開催することができました」と感謝。飛び込んできた壮大な光景に「歌いたいな~」という思いを強くした。「この間はグッと抑えたところがあった。あの熱量、歓声に応えられるのは僕の歌声であり、音楽だと思います。皇帝パレードでいただいたエネルギーも込めて、音楽で表現できるのが楽しみです」  

現在、30万人規模の全国アリーナツアー「WE’RE BROS. TOUR」(9月末まで全38公演)を開催中。こけら落としライブの内容に関しては「シークレットです」とニヤリ。「長崎で見るに値する、長崎でしかやれないことを考えていますから。ご期待願えればと思います」。どんなパフォーマンスを披露してくれるのか、今から楽しみでならない。

スポーツ報知より転用

スポーツ報知

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