特別支援学校教諭、児童の給食の量減らしたり体罰も…「自分自身に余裕がなくなっていた」
児童に体罰を加え、侮蔑(ぶべつ)的な言動をしたとして、千葉県教育委員会は21日、県立つくし特別支援学校(松戸市)の女性教諭2人を減給の懲戒処分とした。監督責任があるとして校長も戒告とした。処分対象にはならなかったが、同校では別の教諭2人も不適切な言動をしていたという。(河津真行)
発表によると、同校で2022年4~10月頃、女性教諭(34)は児童8人に複数回、頭を小突いたり、体をたたいたりといった体罰を加えた。22年4~5月頃には侮蔑的な言動をした。 別の女性教諭(31)は22年4月頃、児童4人に体罰を加えた。また、22年4~12月頃には、給食の量を減らすなど侮蔑的な言動をした。県教委の調査に「自分自身に余裕がなくなっていた」と話しているという。
県教委は34歳の教諭を減給10分の1(6か月)、31歳の教諭を減給10分の1(1か月)の懲戒処分とした。また、監督責任を問い、吉田正巳校長(56)を戒告の懲戒処分とした。侮蔑的な言動の具体的な内容は、「被害者の保護」を理由に明らかにしていない。
調査の結果、同校では別の教諭2人が児童に不適切な言動をしていたことも判明したという。懲戒処分の対象にはなっていない。
同校の竹之内純一教頭は「被害を受けた児童、保護者及び不安を与えた全校の児童生徒と保護者に対し、おわび申し上げる。本校職員への研修を徹底し、信頼回復に努める」と話した。
■懲戒処分、過去最悪の52人…23年度
同校の女性教諭2人と校長のほかに、県教委は21日、監督責任を問われた1人を含む4人を懲戒処分にした。23年度の懲戒処分は52人となり、統計が今の形となった04年度以降で最悪となった。
このうち、公立小学校の男性教諭(60歳代)は停職6か月とした。昨年5~7月頃、県内に住む18歳未満の女性1人に対し、体を触るなど性的な言動をしたという。
男性講師(60歳代)は停職3か月とした。昨年4月頃~今年1月中旬、県立高校の運動部に所属する女子生徒2人の体を触るなどした。講師はこの運動部の顧問だった。
県北西部の県立高校の男性教諭(32)は、減給10分の1(1か月)とした。部活の指導中に「お前なんかいらない」などの侮蔑的な言動をしたり、女子生徒とメッセージアプリを使用して私的なやり取りをしたりした。
■指針を一部改正
県教委は4月、「懲戒処分の指針」を一部改正し、児童生徒に性暴力を加えた教職員は一律で免職とする。管理職の許可なく児童生徒とSNSなどで私的なやり取りをした教職員は、現行の戒告から、戒告または減給に処分を引き上げる。
読売新聞より転用
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