「(パリSGと)比べて、とは考えてない。それぞれ試合における目的が違いますから。国内サッカーの価値を少しでも示せるように、とだけ考えている」。森保監督は意に介さなかったが、DF谷口は「周りからは『国内組だから』とかあまり期待されていない雰囲気も少し感じる。Jリーグだって素晴らしい選手がたくさんいることを証明しなきゃいけない」。主将を務めるセンターバックは、チームを取り巻く空気を敏感に感じ取っていた。

 払拭するには結果を残すしかない。その意味で、ひときわ勝敗の重みが増す日韓戦は格好の一戦でもある。日本開催に限れば、E―1選手権での韓国戦は(前身の東アジア杯を含む)3戦未勝利(1分け2敗)。韓国で行われた19年の前回大会も序盤から消極的なプレーでライバルに圧倒された。4大会ぶりVへ勝つしかない展開で、試合開始からどれだけ気迫で上回れるか、中国戦で屈辱のスコアレスドローに終わった反省をどう生かせるかが焦点となる。

 「日韓戦が特別だと私も理解しているし、選手たちにも伝えた」と指揮官。国を背負って戦う意地と誇りを示すことができれば、おのずと道は開けるはずだ。

報知新聞社より転用