新型コロナで福岡県「休業要請」あす解除 一定効果、警報は継続
- 政治・経済
- 2020年8月21日
福岡県新型コロナウイルス感染症対策本部会議で発言する小川洋知事
福岡県は20日、新型コロナウイルス感染再拡大を受けた一部店舗への休業要請などについて、22日から解除することを決めた。感染再拡大の中で目立っていた「夜の街」関連の新規感染者抑制に一定の効果が出たと判断した。一方、19日時点の病床稼働率が59・2%と高止まりしていることなどから、県独自の「福岡コロナ警報」は継続する。(九州総局 中村雅和)
「コロナと長く向き合っていかざるを得ない中、医療体制の維持が(対策の)目的だ。経済活動と両立させるかが課題だ」
20日、県新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、小川洋知事はこう強調した。
県は今月8日から、感染者の多い福岡市内で感染防止対策を徹底していない接待を伴う飲食店などに休業を要請したのに加え、県民には飲み会や会食を2時間以内として、2次会以降は控えることも求めていた。その結果、県下の感染状況が変化した。
県によると、7月31日に過去最多の169人が確認された県内の新規感染者は、8月に入ってからも連日100人を超えていた。ただ15日以降は4日連続で100人以下で推移し、18日には50人を割り込んだ。5日から19日までに新たにクラスター(感染者集団)と認定された施設別の感染者数でも医療機関や福祉施設が多く、目立っていた飲食店は全体の2割強にまで減った。小川氏は「クラスターの発生状況や関わっていた人の数などは大きく変わっている」と評価する。
この流れを継続させるため、県は飲食店の感染防止対策の徹底を後押しする。感染防止対策を徹底している店舗であることを示す県独自のステッカー制度に参加する飲食店を対象に、感染対策費として5万円を支給する。対象は県内4万8千店で、事業費は約28億円。9月定例議会に補正予算案を提出する。
加えて、インターネット上の飲食店紹介サイトでもステッカーの掲示状況が確認できるよう、事業者と調整を進める。
小川氏は、経済活動が拡大する中で、ある程度の感染者増が見込まれることを前提に「症状にあわせた医療体制を確保する。医療体制がひっ迫すれば(自粛などの厳しい)措置を再度お願いせざるを得なくなる。そうならないよう感染防止対策を徹底してもらいたい」と呼び掛けた。
一言コメント
このまま減少が続けばよいが…
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