乃木坂46が企業CMを席巻 大手から地方まで求められるクリーンなブランド力
- 企業・経済
- 2020年7月12日
25thシングル『しあわせの保護色』(初回限定盤 Type-A)
今やテレビで見ない日はない、乃木坂46。その要素の一つとなっているのが、多くのCM出演にある。
白石麻衣が「2018上半期TV-CM会社数ランキング」(エム・データ)の女性部門で1位に輝いたのを筆頭に、この年、齋藤飛鳥や卒業生の西野七瀬も6位にランクイン。2019年にはランキングに与田祐希が5位、さらに遠藤さくらが「2019年TV-CM年急上昇ランキング」に入るなど、グループとしてだけでなく個人としても幅広い世代で結果を残しているのが、今の乃木坂46の磐石な体制、強みである。今年2月に名古屋ドームで開催された『8th YEAR BIRTHDAY LIVE』では、ライブ途中の演出にグループの代表的なCMを繋ぎ合わせた映像がスクリーンに投影された。4日間にわたってそれぞれ別のCMが流れていたことも、その契約本数の多さを物語っている。
代表的な例を挙げると、デビューシングル『ぐるぐるカーテン』から現在まで8年間、乃木坂46を見守り続けている株式会社 明治。ラジオ番組『乃木坂46の「の」』(文化放送)のスポンサーとしてもリスナーにはお馴染みだ。台湾でも独自のCMを展開し、アジア圏においてのグループの知名度貢献に一役買っているセブン-イレブン。ネズミに扮したダンスで郷ひろみとの共演も果たしたマウスコンピューターがある。
ほかにも、『乃木坂46のザ・ドリームバイト!』(フジテレビ系)のスポンサーであるディップは多種多様なバリエーションでメンバー一人ひとりの個性を引き出し、「和ラー」がすっかり浸透したサンヨー食品は、YouTubeチャンネルにオリジナル動画「乃木坂毎月劇場」を公開しファンにも好評な宣伝方法を取っている(監督、脚本がオークラ、共演に東京03と、バナナマンファンにもたまらない組み合わせ)。
さらに、「はたちの献血」を呼びかけた日本赤十字社、「ファンタ坂学園」の日本コカ・コーラ、「Pokemon GO」のナイアンティックなど、最近スタートしたCMは齋藤がセンターを務めているものが多い中、今年の春に開始したのがアサヒビール「アサヒスーパードライ」のCM。白石の新たな旅立ちを、秋元真夏、新内眞衣、中田花奈の年長メンバーが涙で見送るという内容で、お酒のCMとしては2018年に白石が東京スカパラダイスオーケストラと共演したキリン「氷結」以来。ほかのスポンサー契約にも言えることであるが、クリーンなイメージと長年の間トップの人気を誇る乃木坂46だからこそ、アルコール飲料のCM出演が実現できていると言える。
ここまで触れてきたのは、主にグループとしてのCM出演だが、ほかにもメンバー個人での契約パターンもある。現在、大量オンエアされているのが、齋藤がリモート画面で出演している株式会社 bitFlyerのCM。新型コロナウイルスの影響で各番組のスポンサーが激減した時期には、遠藤が犬との大切な時間を伝えるACジャパンのCMが多く流れていた。先日発表されたのは遠藤と同じ、4期生の掛橋沙耶香が制服を脱ぎ捨てボクサーになるというSUENAGAグループのCM。岡山県を中心に事業を展開する会社で、岡山県出身の掛橋にスポットが当たり、今回見事に単独CM初出演を果たした。
都内で暮らしているとあまり見えてこないが、乃木坂46は七十七銀行や武蔵野銀行、百五銀行など、多数の地方銀行のイメージキャラクターも務めている。今年2月、名古屋ドームに向かう市営地下鉄の中でこの広告を見かけたファンも多いのではないだろうか。掛橋のようなローカルCMの例では、沖縄県出身の伊藤理々杏が沖縄の魅力を世界へ広げる「JTA日本トランスオーシャン航空」のCM、宮城県出身の久保史緒里は萩の月で有名な和洋菓子会社「菓匠三全」のCMに出演している。その出身地でメンバーの名を知らしめるのに、ローカルCMは大きな可能性を持ち合わせている。
先述したように、白石の卒業発表に合わせて、齋藤を中心としたメンバーが出演している現在の乃木坂46のCM。与田や遠藤といったメンバーが、今後より多くの層から認知されるためには、CM出演も一つの重要な鍵として数えられるだろう。
一言コメント
確かによく見るようになった。
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