倒産危機、反社会的勢力の影…「危ない300社リスト」 サービス、アパレル、メーカー…東証1部を含む上場企業23社も
経営に重大な懸念がある倒産予備軍企業や、反社会的勢力の影がちらつく企業など、問題を抱える300社を実名で発表する会員制報告会が開かれた。「危ない300社リスト」には、全国展開する大企業やCMでもおなじみの有名企業なども名を連ねる。その衝撃の内容を夕刊フジだけがギリギリの範囲でお伝えする。
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報告会を開いたのはディープな企業情報に定評のある信用調査会社「東京経済」。東京都内の会場は商社やノンバンクの審査担当者らで満員。録音やパソコンの使用は禁じられており、担当者から個別企業に関するコメントが発表されるたびに懸命にペンを走らせた。
配布されたA4のリスト15枚には、300社の実名と主力取引銀行、主な仕入れ先のほか、「支払い能力や資金繰り」「経営体質」など、問題の要因がアルファベットで掲載されている。
昨年8月の報告会でリストアップされた企業のうち13社が破綻した。最新の300社リストには、東証1部を含む上場企業が23社入っている。
企業の信用情報も含まれるだけに影響に配慮して、具体的な社名や担当者のコメントの直接的な引用は控えるが、主要駅近くで大規模店舗を展開するA社(会社名のイニシャルではない。以下同じ)は、「赤字不安が沈静化したかにみえたが、先行きは懸念される。入居する店舗の家賃交渉が難航している」という。
業界でトップシェアのサービス業、B社は「経営幹部が巨額の詐欺被害に遭った」との報告もあった。
アパレル関連企業のC社は「業績不振で、仕入れ先にリベートを要求し、一部取引先が撤退している」といい、小売りチェーンのD社は「債務超過となり、先行きが厳しい」とした。
大手メーカーのE社は「取引先の主力製品の売り上げが低迷し、動揺が広がっている」との指摘も。CMでもおなじみのサービス業、F社は「急成長の反動が出ている」との分析だった。
ほかにもエンターテインメント関連企業のG社は「役員の脱税や横領、反社会勢力とのつながりを指摘される噂が出回った」、建設関連のH社は「社員らの不正が刑事事件化した」という。
300社以外にも、資金着服をめぐり経営者一族間でトラブルになった企業や、暴力団幹部に同業他社の襲撃を依頼する企業も紹介された。
東京経済東京支社情報部の森田幸典氏は、「品質不正や贈収賄・談合、脱税、海外子会社の不正、ワンマン経営者の不適切な資金流用など、コンプライアンス(法令順守)違反に起因した不祥事は、会社規模にかかわらず後を絶たない」と分析する。
そして、最近増えている従業員による不適切動画投稿について「一部には反社会的勢力がシノギとして依頼を受け送り込んでいるという不穏な情報もある」と話す。世に企業不祥事の種は尽きないようだ。
一言コメント
博多の信用調査会社はリスト入りしてなかった?
博多の信用調査会社はリスト入りしてなかった?
>コダマさん?