北朝鮮製「医薬品」に大量の有害金属…水銀やヒ素など 外貨稼ぎで国外に流通、健康被害の懸念も
- 国際
- 2025年4月18日

北朝鮮が製造した医薬品に、水銀やヒ素などの有害金属が大量に含まれていることが、NNNが入手した韓国規制当局の報告書で明らかになった。北朝鮮はこれらを外貨獲得の手段として国外に流通させており、健康被害が広がる懸念もある。
韓国の食品医薬品安全処(MFDS)は2025年1月、中国国内で販売されていた北朝鮮製の医薬品や健康補助食品について、成分の分析を行った。 NNNが関係者から入手した報告書によると、解熱効果などをうたう「安宮牛黄丸」からは、水銀が韓国の基準値の4万倍を超える9556ppm検出されたという。
さらに、健康補助食品とされる「血宮不老精」「陽春参鹿」からは、基準値の41~67倍の水銀が検出されたほか、複数の製品からヒ素や鉛、カドミウムなど、基準値をはるかに超える量の有害金属が確認されたという。
工場の廃水などによる土壌汚染が影響している可能性があり、報告書は「品質基準を満たしておらず、同一製品であっても成分にばらつきがある」と指摘している。
このうち、北朝鮮製の「安宮牛黄丸」は、中国の大手通販サイトなどでも出品されていて、中国製の「安宮牛黄丸」よりも低価格で販売されている。
北朝鮮は、医薬品や健康補助食品を外貨獲得手段の一つとして国外に流通させており、ある北朝鮮消息筋は「ロシアやカンボジアなどにも販売ルートを持っているとみられ、健康被害が広がる懸念もある」と指摘している。
日テレNEWS NNNより転用
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