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東南アジア諸国「トランプ関税」に戦々恐々、タイでは7015億円損失の試算


 東南アジア諸国連合(ASEAN)で、米国のトランプ次期大統領の貿易政策に対する警戒と期待が交錯している。「トランプ関税」による打撃が東南アジアに及ぶとの懸念が広がる一方、中国から東南アジアへの生産拠点の移管につながることへの期待も根強い。

「漁夫の利」

 トランプ氏は大統領選で全ての輸入品の関税を一律10~20%とし、中国に対しては60%にすると主張してきた。当選後はメキシコとカナダに25%、中露などで構成するBRICSには100%の関税を課すと表明するなど関税を武器に各国・地域と「取引」に乗り出す構えを見せている。

 東南アジア各国は米国が有力な貿易相手国という国が多い。例えばタイの2023年の輸出総額は2850億ドル(約43兆6000億円)だが、このうち米国向けは17%を占め、国別では最多だ。タイ商工会議所大学はトランプ氏が公約通り関税を引き上げた場合、「タイ経済は最大45億8480万ドル(約7015億円)を失う」と試算しており、ペートンタン首相は「輸出を支える必要性は認識している」と対策を講じる方針を示す。

 アジア開発銀行(ADB、本部・マニラ)は12月に改定した最新の経済見通しで、「米国の貿易政策の変更がアジア・太平洋地域の成長を鈍化させる可能性がある」と懸念を示した。

 一方、カンボジアの英字紙クメール・タイムズは11月、カンボジア商工会議所幹部の「米中貿易戦争が中国企業のカンボジアへの投資を加速させる」との発言を伝えた。米国が対中関税を大幅に引き上げれば、関税が相対的に低くなるカンボジアに生産拠点を移す企業が増える「漁夫の利」を期待したものだ。ベトナムでも同様の見方が広がる。

「迂回輸出」

中国企業の太陽電池工場(6日、タイ中部ラヨーンで)=井戸田崇志撮影

 警戒と期待が交錯する背景には、東南アジア各国と中国の経済的な結び付きが強まっていることがある。

 23年の中国のASEANに対する直接投資額は173億ドル(約2兆6000億円)に上る。この10年で3倍近く増え、日本を抜いた。

 ただ、中国依存はリスクと背中合わせでもある。米商務省は10月、カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナムから輸入される太陽電池について、相殺関税を課す仮決定をしたと発表した。中国企業が東南アジア経由で「迂回(うかい)輸出」を図る動きに歯止めをかける狙いがある。

 国士舘大の助川成也教授(アジア経済)は「トランプ次期政権では中国企業の製品だけでなく、中国企業の部品を使った製品の輸出も迂回輸出と判断され、高関税が課されかねない。その場合、東南アジアに進出している日本企業のビジネスにも影響しかねず、楽観はできない」と指摘する。

読売新聞オンラインより転用

読売新聞オンライン

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