万博入場券をふるさと納税「共通返礼品」に 大阪府検討、全43市町村に意向確認
- 政治・経済
- 2024年9月16日
大阪府が来年4月に開幕する2025年大阪・関西万博の入場券を、ふるさと納税の「共通返礼品」とする方向で、府内の市町村に取り扱う意向があるか確認していることが15日、関係者への取材で分かった。共通返礼品になれば、会場のある大阪市だけでなく、府内の他の自治体も扱えるようになる。万博入場券は電子チケットの前売り実績が低調で、販売促進につなげる狙いがある。
関係者によると、府は今月上旬以降、大阪市を含む全43市町村の担当部署に入場券(1日券)を共通返礼品として採用する意向があるかを確認。これまでに「前向きに検討したい」との回答が複数寄せられているという。大阪市の同意は不可欠で多数の自治体が賛同すれば、府は共通返礼品にする見通しだ。
ふるさと納税の返礼品については、自治体内で製造・提供するといった「地場産品」に限定する基準を国が設けている。ただ、都道府県が区域内の自治体と連携して共通返礼品とすれば、他の自治体でも取り扱うことができる。
万博会場は大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)にあり、大阪市が入場券を返礼品にするため、府を通じて総務省に申請中。大阪市以外の府内市町村はエリア内に会場がなく、通常の返礼品としては扱えないため、府が共通返礼品とするための意向を確認している。
府も、万博会場などを巡る2泊3日の旅行に能登半島地震で被災した子供らを招待するため、入場券を返礼品として10月下旬からふるさと納税の寄付を募る計画だ。
万博を運営する日本国際博覧会協会は来年4~10月の会期中に約2820万人の来場を見込み、前売り券の販売目標を1400万枚に設定しているが、今月11日時点の販売枚数は、目標の約36%の約499万枚。府の関係者は「多くの自治体が入場券を共通返礼品として扱えば、万博の機運醸成や販売促進にもつながる」と話している。
産経新聞より転用
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