取り調べ責任者を告発 昇進試験漏えい 岡山県警元警視正、地検が受理
岡山県警の昇任試験問題を部下に漏らしたとして書類送検され、1月に依願退職した元警視正の50代男性が、取り調べ前の自身に、立件に向けた捜査方針や事情聴取の時期を教示したとして、国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで、取り調べ責任者となる首席監察官だった50代男性警視正を告発し、岡山地検が受理していたことが11日、関係者への取材で分かった。
元警視正側は、警視正には春の定期人事異動までに懲戒処分(減給100分の10、6カ月)を行うため、容疑を認めるように促す狙いがあったと指摘。代理人弁護士は「捜査に対する国民の信頼を損なう行為の上、捜査情報漏えいの結果、元警視正を強い不安に陥れた」としている。
関係者によると、元警視正は2023年12月中旬、試験問題漏えいに関して警視正から「捜査2課が事件として着手する」と口頭で告げられ、取り調べの予定日などを伝えられた。県警幹部の人事異動発表が例年より早い今年2月2日になることも教えられ、これらが職務上知り得た秘密の漏えいに当たるとしている。地検の受理は5月16日付。
元警視正は交通部長だった23年8月中旬、自らが選考委員を務める昇任試験の筆記試験問題案を警察官1人に事前に教えたとして、国家公務員法の守秘義務違反容疑で書類送検され、3月下旬に不起訴処分(起訴猶予)となった。
山陽新聞デジタルより転用
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