中日・柳裕也、『沈黙の長さ』が物語る悔しさ チームバスまでの通路、問いかけに無言のまま…巨人・坂本勇人の一振りに沈んだ夜
- スポーツ
- 2024年4月26日
◇25日 巨人3―2中日(東京ドーム)
中日の柳裕也投手(30)が1球に泣いた。25日の巨人戦(東京ドーム)に先発し5回まで無安打に封じていたが、2点リードの6回、坂本にまさかの逆転3ランを被弾。そのまま2―3で敗れた。快投から一転、右のエースが崩れての逆転負けでチームは2カード連続の負け越し。3位に逆戻りした。
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スターの一振りにやられた。試合後、東京ドームに幾度となく響く坂本コール。そんな場内の熱気が一切遮断されたチームバスまでの通路を、柳は問い掛けに無言のまま歩いて行った。
2点リードの6回にゲームは暗転した。無安打ピッチングを続けてきた柳が先頭の吉川に右翼フェンス直撃の二塁打を浴びる。続く代打大城卓、門脇を打ち取り、2死二塁に。だが、ここで佐々木に四球を与えてしまう。坂本に打席が回り、内角直球を完ぺきにとらえられ、痛恨の逆転3ランが左翼席に刺さった。 立浪監督は「打った方がすごいけど、悔しいですね。あそこでフォアボールで同点のランナーを出していることもね。結果論になるけどあそこは踏ん張ってほしかった」と唇をかんだ。確かに1球に泣いた。しかしその前の佐々木への四球が最悪の結末への引き金になった。指揮官は「あそこで四球を出したことが柳の一番の反省点ですね」と話した。
1週間前のヤクルト戦(バンテリン)では4回途中6失点でマウンドを降りた。自身から始まった5連敗。その雪辱を期すべく1回は1、2番を連続3球三振に仕留めるなど、会心の投球で「0」を並べていた。それだけに何とも悔しい結末に。大塚投手コーチは「あそこまですごく良い内容で投げていた。リードもしていたし、投げきって、勝ってほしかった。開幕投手としてあそこは抑えてほしかった」と振り返った。
中日スポーツより転用
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