タイタニック観光 5人乗せた潜水艇 海中で消息絶つ 酸素は96時間
- 国際
- 2023年6月21日
111年前に沈没し、今も海底に眠っているタイタニック号。この船を見に行った観光用の潜水艇が乗客ら5人とともに消息を絶ちました。残された酸素は96時間分といい、アメリカやカナダによる懸命の捜索が始まりました。
■タイタニック観光 海中で消息絶つ
CNNキャスター:「少なくとも5人を乗せた潜水艇を捜索中であることを確認し、これは非常に困難な任務であると述べています。潜水艇には、約96時間分の酸素と非常用燃料が搭載されています。通信が途絶えた可能性があることを確認しており、この事態はより困難なものとなっています」
最大で96時間。これが遭難した潜水艇に残された酸素が供給される時間だといいます。残された乗員らの生命を維持できる時間が迫っています。
111年前、大群衆に見送られて出航していた豪華客船「タイタニック号」。現在は北大西洋の深海、深さ約3800メートルに沈んでいます。この残骸を探索するために出航した5人を乗せた潜水艇の行方が分からなくなっています。操縦士以外の4人の役割は分かっていません。
米沿岸警備隊・マウガー海軍少将:「きのうの午後、探査船のオペレーターから潜水艇が遅れていること、5人が乗っているとの報告を受けた」
CNNによりますと、現場はアメリカ東のこの海域。潜水艇は18日朝、アメリカ東側の北大西洋で消息を絶ちました。カナダ東部のセント・ジョンズから出航し、約740キロ離れたタイタニック号が沈没しているこの付近で行方が分からなくなっています。
米沿岸警備隊・マウガー海軍少将:「我々は現在、潜水艇の位置を特定し、乗員を救出するために、あらゆる手を尽くしています」
■5人乗せた潜水艇 酸素は96時間
行方不明の潜水艇はタイタニックを見に行く観光ツアーとして、アメリカの会社が出航していたといいます。この会社では、そのツアーを紹介するために映像を公開していました。
米沿岸警備隊・マウガー海軍少将:「オペレーターによると、船上で緊急事態が発生した場合、この潜水艇は96時間の持続能力を持つように設計されているようです」
潜水艇で酸素が持続できるのは96時間、約4日間です。
米沿岸警備隊・マウガー海軍少将:「オペレーターの話から、96時間は救出または緊急事態のための持続能力。現時点であと70時間以上、残されています」
ロイター通信によりますと、SNSの投稿などから、イギリスの大富豪が乗っている可能性があると報じています。
イギリスの実業家であり、冒険家のハミッシュ・ハーディングさん。SNSで潜水艇の出航する直前の様子が伝えられています。
ハミッシュさんのインスタグラムから:「午前4時、潜水艇は無事、海に入りました。ハミッシュは潜水中です。最新情報をご期待ください」
沿岸警備隊によりますと、行方不明の潜水艇は降下開始から1時間45分後に連絡を絶ったといいます。
アメリカで長年、潜水艇で潜り続けている専門家は…。
クリス・パリー元英海軍少将:「『タイタニック号』の残骸に絡まった事故も考えられます。それにより、壊滅的な損傷を受けた可能性もあります。答えは、まだ分からないということです」
(C) CABLE NEWS NETWORK 2023
テレ朝newsより転用
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