杉田水脈氏、同性カップル「生産性がない」など撤回 差別とは認めず
- 政治・経済
- 2022年12月3日
杉田水脈(みお)総務政務官は2日の参院予算委員会で、性的少数者らを差別する発言の一部を撤回し、当事者らに謝罪すると表明した。ただ、それらが差別発言かどうかを問われても「それも含めてしっかり精査して対応したい」と述べるにとどめ、認めなかった。
参院予算委員会で挙手する杉田水脈総務政務官=2022年12月2日午後1時2分、国会内、上田幸一撮影© 朝日新聞社
社民党の福島瑞穂党首への答弁。杉田氏は、松本剛明総務相から過去の差別発言について謝罪と取り消しをするよう指示があったと説明。「内閣の一員としてそれに従い、傷つかれた方々に謝罪し、そうした表現を取り消す」と述べた。
撤回したのは、月刊誌で子どもをつくらない同性カップルは「生産性がない」と評したことと、ブログに書き込んだ「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」との表現。性被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織氏について「落ち度があった」と言及したことや「女性はいくらでもウソをつける」などの他の発言については「精査して対応する」と述べ、撤回しなかった。
この日の委員会では、自身が障害者の天畠大輔氏(れいわ新選組)も「障害者や同性愛者を社会の役に立たない存在として葬り去ろうとしたかつての全体主義と重なる」と指摘した。岸田文雄首相は「内閣の一員としての意識を改めて持ってもらったと受け止めている。引き続きその職責を果たしてもらいたい」と述べ、更迭しない考えを示した。
朝日新聞社より転用
コメントする