タワマンの相続税評価額を引き上げへ…実勢価格より「低すぎ」・節税に歯止め
- 政治・経済
- 2022年12月1日
© 読売新聞 都心の臨海地域にひしめき合うタワーマンションなどの超高層ビル群(2019年撮影)
政府・与党は、行き過ぎた節税を防ぐため、高層マンション(タワーマンション)の相続税評価額を見直す方針を固めた。人気の高いタワーマンション物件では、評価額が実際の取引価格よりも大幅に低く算定されるケースがあり、節税対策として使われているためだ。評価額を実勢価格に近づける。
国税庁が30日の自民党税制調査会で論点として示した。2023年にも不動産鑑定士や学者らで構成する有識者会議を設置し、具体策を詰める。評価方法を定める通達の改正や、24年度以降の税制改正を検討する。
マンションの相続税評価額は、建物と土地の価値を基に算出する。土地分は、国土交通省が示す「公示地価」の8割を目安に算出した「路線価」が基準となる。タワーマンションは設備や景観なども考慮され、実勢価格が周辺相場よりも高くなることが多い。資産家にとっては、現金で相続するよりも、タワーマンションで相続した方が納税額を抑えることができる。
マンションを活用した相続を巡っては、今年4月、評価額が実勢価格より低すぎるとして国税当局が再評価・追徴課税したことの是非が争われ、最高裁で国税側が勝訴した。計13億8700万円で購入したマンション2棟の評価が4分の1の価格で申告されていた。
読売新聞より転用
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