森保ジャパンにニューヒーロー誕生「命懸け」で戦った三笘薫、重圧はねのけ2発【W杯アジア最終予選】
- スポーツ
- 2022年3月25日
◇24日 サッカーW杯カタール大会アジア最終予選 日本2―0豪州(シドニー)
森保ジャパンが7大会連続となるW杯出場を決めた。日本代表は敵地でオーストラリア代表を撃破。通算7勝2敗の勝ち点21として豪州との勝ち点差を6に広げ、1試合を残してB組2位以内が確定した。0―0で迎えた後半終了間際に途中出場のMF三笘薫(サンジロワーズ)が劇的な2ゴールを決め、難敵を振り切った。
ジョーカーが土壇場で大仕事をやってのけた。途中出場から3分後、0―0で迎えた後半44分だった。敵陣右サイドで守田、山根とつなぎ、ゴール前に走り込んだのは三笘だった。「0―0だったので、いくしかないと思っていた」。丁寧なラストパスに右足を合わせ、ゴール左隅へ流し込んだ。A代表初得点が歓喜のW杯決定弾。雄たけびを上げながらベンチ前に駆け、チームメートにもみくちゃにされた。
止まらない。後半49分。三笘は左タッチライン際で球を収めると、「サイドで時間をつくろうか迷ったが、力も余っていた。1人崩せば進入できる」。初速だけで相手DFを置き去りにした。ドリブルでペナルティーエリアへカットインした。何度もシュートフェイクを入れながらタイミングを計り、迷わず右足を振り抜いた。ボールはGKの手をかすめ、ゴールへ転がる。宿敵との天王山で圧巻2発。重圧、緊張下で、三笘の特長が凝縮したプレーぶりだった。
昨夏の東京五輪では直前に負った故障の影響で1得点に終わった。「すべてをレベルアップさせなければいけない」と誓い、ベルギーへ渡った。今季リーグ戦で5得点。首位を走るチームで武器を磨き、自信を深めた。「命懸けで戦う。1分でも結果を残さないといけない」。まさに有言実行の大活躍。W杯を決めたシドニーの夜、森保ジャパンに若きヒーローが誕生した。
中日スポーツより転用
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