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誕生から半世紀の「トミカ」 海外での初イベントも盛況、コロナ禍でも止まらない新しい遊びの進化


初めて海外で開催された『トミカ博 in TAIWAN』のポスター(画像提供:タカラトミー)© ORICON NEWS 提供 初めて海外で開催された『トミカ博 in TAIWAN』のポスター(画像提供:タカラトミー)

 タカラトミーが販売するミニカーブランド「トミカ」が、誕生から50周年を迎えた。国内ではおなじみの玩具であるが、アニバーサリーイヤーでもあった昨年、トミカの世界観が楽しめる『トミカ博』を台湾にて初開催。国内では新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、イベントの中止を余儀なくされているが、海外での開催に踏み切ったワケとは。台湾での反響や、これからの試みをトミカマーケティング課の吉原有也さんに聞いた。

■周年事業として海外初の開催へ 来場者の反響は?

――日本では累計900万人以上が来場する『トミカ博』ですが、初の海外イベントを開催したきっかけを教えてください。どうして台湾を選ばれたのでしょう?

【吉原有也さん(以下、吉原)】トミカは日本国内はもちろん、海外でも親しまれる状況が広がっております。なかでも台湾はトミカの取り扱いの歴史が長く、ファンの方が多くいらっしゃるんです。『トミカ博』ほどの規模ではありませんが、大きなイベントを毎年開催している実績もありました。

――コロナ禍での準備、開催は大変だったと思います。ご苦労されたことはありますか?

【吉原】たくさんあります。一番印象に残っていることでは、「いつ」「どのくらいの広さ」の会場で開催するかという点に苦心しました。台湾は、世界でも有数のコロナを抑え込んだ地区と言われていましたが、いつ状況が変わるかなども不明確な中、しっかりと広さのある会場を抑える必要がありました。

――開催期間は約3ヵ月間ほどでしたね。来場者数や反響を教えてください。

【吉原】延べ10万人を超えるお客様にご来場いただきました。旧正月をピークに、来場者数は徐々に減っていくと想定していましたが、お客様はあまり減ることなく、口コミやリピート来場のお客様もいたのではないかと推測しています。

――なるほど。日本でも子どもから大人まで幅広い年代が来訪しますが、台湾ではいかがでしたか。

【吉原】日本と同じようにたくさんのファミリー層のお客様に楽しんでいただきました。

――企画には台湾独自のコーナーもあったとか。

【吉原】台湾の夜市で人気のゲームをアレンジした「ミニゲーム」や、台湾の交通ルールをパズル形式で遊びながら学べる「壁面装飾」など、台湾ならではの要素を取り入れたアトラクションスペースを設けました。

■実は10年以上前から商品展開 海外でも定着した「トミカ」ブランド

――台湾でのイベントを機に、今後も海外での展開を強化する動きはあるんでしょうか。

【吉原】はい、アジア地域についてはより一層トミカブランドの展開を強化する方針です。

――トミカ自体の販売は海外ではどのような状況ですか?

【吉原】台湾、香港などでも10年以上前から「トミカ」を販売しております。中国、韓国ともに近年モーターショーにブースを出展させていただいたこともあり、認知が広がっているんです。それ以外にも、東南アジア諸国での展開もしております。

――アジアを中心にスタンダードに遊ばれているんですね。台湾での開催も盛り上がった『トミカ博』ですが、日本ではまだ情報が出ていませんね。

【吉原】2020年は『トミカ博 in ひらかたパーク』のみの開催となりました。それ以降も、全国より開催を望むお声をいただいております。withコロナの中で、みなさまが今まで以上に安全で安心できる環境作りや混雑緩和の方法等も検討し、開催の際には今まで以上にご満足いただける環境を整えたいと考えております。

――大きな会場で「トミカ」を体感できるのが『トミカ博』の醍醐味ですからね。

【吉原】リアル開催がままならない中、少しでもイベントを感じていただければと考え『ファミリーアップス』のアプリで楽しめる「おうちでトミカ博プラレール博」を企画いたしました。

――今後の『トミカ博』の構想などあれば教えていただけますか。

【吉原】新たに特別な体験ができるエリア(ワークショップ)等も検討しておりますので、開催の際にはぜひ遊びに来ていただけますと嬉しいです。なお、会場に来られない方もたくさんいらっしゃるかと思います。新しい方法で全国のみなさまがイベントを感じていただけるような仕組みにもチャレンジしていきたいと考えております。

■“誕生から変わらない思い”と“進化”をファンへ届けたい

――ブランドとしては、昨年50周年を迎えましね。

【吉原】2020年は50周年イヤーということで、「いつだってカッコイイ」というメッセージを携え、トミカを愛してくれている子どもたち、トミカファンの皆様をはじめ「トミカ」に関わる全ての方々に心からの“感謝”をお伝えすべく活動してまいりました。

――トミカ好きにはたまらない企画が盛りだくさんでした。

【吉原】自動車メーカー様とのコラボ車両の発売、飲料・菓子メーカー・アパレルとのコラボなども実施し、コロナ禍の中ではありますが、少しでもトミカファンにアニバーサリーの空気を届けたい、という想いを持ちながらの1年でした。今年も引き続き、「トミカ」の魅力を発信していく予定です。

――半世紀もの間たくさんの人に愛されている「トミカ」、今後についてお聞かせください。

【吉原】「トミカ」は、『大人も満足できるかっこよさと高い品質を持った子ども向けのダイキャストカーを作りたいという』という思いから誕生しました。その思いは変わらずに、これからも生き続けます。そして、それだけではなくさらにブランドを進化させるための新たな「トミカ アドバンスプロジェクト」を立ち上げ、「トミカ」の持つプラットフォームはそのままに、手のひらサイズのダイキャストボディに様々なテクノロジーを詰め込んだ、新しい遊びを体感していただける商品を送り出すことも目指していきます。

――聞いているだけでワクワクします。では最後に、トミカファンへメッセージをお願いします。

【吉原】50周年を越えて次の50周年へ「トミカ」がこの先どんな進化を見せていくか、ぜひ皆さまにご期待いただきたいと思っております。

ORICON NEWSより


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