大坂なおみ、大逆転8強 杉山愛に並んだ!日本女子歴代最多「全豪」19勝/全豪テニス
- スポーツ
- 2021年2月15日
全豪オープン第7日(14日、メルボルン)四大大会の第1戦。女子シングルス4回戦で第3シードの大坂なおみ(23)=日清食品=が、昨年準優勝で第14シードのガルビネ・ムグルサ(27)=スペイン=に4-6、6-4、7-5で逆転勝ち。2度のマッチポイントをしのぎ、初優勝した2019年大会以来2年ぶりの8強入りを果たした。全豪のシングルスで通算19勝目となり、杉山愛が持つ日本女子の歴代最多記録に並んだ。16日の準々決勝で、世界71位の謝淑薇(35)=台湾=と対戦する。
徳俵から押し返した。最終セット3-5の第9ゲーム。大坂は15-40と2つのマッチポイントを握られた。元世界1位のムグルサの勝利が近づき、独特の緊張感が漂う無観客のロッド・レーバー・アリーナ。2019年大会女王は、191キロのサービスエースで、反撃ののろしを上げた。
「ファーストサーブを入れることだけに集中した。(ムグルサとの試合は)一言で言うなら戦闘だった」
30-40からもライン際へ激しい打ち合い。体勢を崩されながらも、食らいつく。ラリー戦で粘り、執念で40-40に持ち込んだ。その後も絶体絶命のピンチをしのぎ、第9ゲームのキープに成功。ここから3ゲームを連取し、7-5で逆転勝ち。全豪オープンで杉山愛に並ぶ日本女子シングルス歴代1位の19勝目を挙げ、安堵(あんど)の笑みを浮かべた。
以前なら自滅しかねない状況を立て直した。最終セットの第5ゲーム。15-15の場面でネット前のボレーをミスすると「あー」と大声を上げた。続くポイントで完璧な決定打を決められ、ラケットを地面にたたきつける。イライラを爆発させたが「自分の感情を解き放つことができた。最後は本能的にプレーした」と結果的に冷静になれた。四大大会2度の優勝を誇るムグルサを1時間55分の激闘で退け、「1年前ならこの試合に勝てなかったかも。精神的に強くなった」とうなずいた。
1回戦から行うルーティンがある。歴代優勝者の名前が連なる通路を通って入場する際、19年覇者の自身の名前を誇らしげにタッチする。「全ての試合、全てのポイントで挑戦し続ける」と大坂。これで四大大会のシングルスで通算勝利数が「50」に到達した。昨夏から続く自己最多の連勝は「18」(不戦敗を除く)に伸ばした。
16日の準々決勝では世界71位の謝淑薇(台湾)と対戦する。対戦成績は大坂の4勝1敗だが、多彩なショットを繰り出す難敵を「もしビデオゲームなら、彼女のキャラクターを選ぶと思う。予測できないようなプレーの選択をするから」と独特の表現をしながら警戒した。窮地を脱した大坂が、2年ぶりの全豪制覇へ突き進む。
コメントする