トランプ氏支持者が議会占拠 外出禁止 バイデン氏「反乱」と非難
- 国際
- 2021年1月7日
[ワシントン 6日 ロイター] – 昨年11月の米大統領選の選挙人投票集計が行われている連邦議会で6日、議事堂周辺に集まったトランプ大統領支持者の一部が警備を破り建物内に侵入した。これを受けて議事堂は閉鎖され、上下両院合同本会議の討議も中断された。
騒動を受け、上下両院の議員は避難。議事進行役を務めるペンス副大統領も上院を退出した。警察は侵入者に対し催涙弾を使用。地元メディアによると、1人が銃で撃たれ、建物内から搬送された。
混乱の発生を受け、首都ワシントンの市長はこの日の午後6時から翌日午前6時までの外出禁止令を発動した。
これに先立ちトランプ大統領は、ワシントンの集会で演説し、昨年11月の大統領選の敗北を決して認めないと言明。支持者に対し、選挙では大規模な不正があったと改めて主張し「われわれは決して諦めない。決して敗北は認めない」「盗みをやめさせる」と訴えた。
集会には、上下両院合同本会議で同日行われるバイデン氏の次期大統領認定に抗議するトランプ大統領の支持者数千人が集まり、トランプ大統領に声援を送った。抗議には過激派グループや極右グループのメンバーも参加した。
CNNによると、首都ワシントンの州兵全体が配備された。バージニア州のノーサム知事は要請を受け、州兵を首都に派遣すると表明した。
バイデン次期大統領は、議事堂への襲撃や窓の破壊、議会の占拠といった行為は「抗議ではなく反乱だ」とテレビ演説で非難。「暴徒らが退き、民主主義の手続きが進行するよう求める」とした上で、トランプ氏に包囲行動を解くよう訴えた。
こうした中、トランプ氏はツイッターに投稿した動画で、支持者らに自制を呼び掛けた。選挙が盗まれたとの根拠のない主張を繰り返した上で、「あなたたちは自宅に戻らなければならない。われわれには平和が必要だ。法と秩序がなければならない」とした。
上院共和党トップのマコネル院内総務は、上下両院合同本会議の冒頭で、昨年11月の米大統領選でのバイデン前副大統領の勝利に疑念を示した共和党議員について、米国を損ねる行動として非難。「われわれが投票結果を覆せば、米国は永遠にダメージを受ける」と述べた。
ロイター通信より転用
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