7月豪雨「半壊」も対象へ 被災者再建支援金で政府検討
- 政治・経済
- 2020年8月4日
球磨川が氾濫し、家屋に甚大な被害が出た熊本県球磨村渡。発生から1カ月となるが、がれきが散乱したまま残っている=3日午後(沢野貴信撮影)
政府が、被災者生活再建支援法に基づく住宅再建支援金の支給対象を「半壊」にも拡大し、九州地方を中心とした7月の豪雨災害の被災者に適用する方向で検討していることが3日、分かった。対象拡大に必要な改正案は早ければ秋にも想定される臨時国会に提出する方針で、成立すれば遡(さかのぼ)って適用する。
被災者生活再建支援法は、災害による住宅の被害程度に応じた基礎支援金と、新築や補修など再建方法に応じた加算支援金を計100万~300万円支給する。これまでは壁や柱など構造部分から算出する住宅の損壊程度が40%以上の「全壊」と「大規模半壊」が対象とされていた。
財源は国と都道府県が折半するため、政府と知事会は実務者会議で対象範囲を検討。「半壊」は損壊程度20%以上40%未満のため、全ての半壊を対象にすると財政負担が重い。そこで実務者会議は半壊のうち損壊程度30%以上を新たに対象に含め、25万~100万円を支給するのが妥当とする報告をまとめた。
政府は7月の豪雨災害も対象となるよう今年度内に発生した災害に遡って適用する方向で検討している。知事会は昨年7月、半壊も対象とするよう政府に求めることを決議。以前から、半壊家屋の被災者負担が重いとして対象拡大を求める声が上がっていた。
一言コメント
速やかな可決をお願いしたい。
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