生誕100年 「サザエさん」生みの親 かつて暮らした福岡市の海岸で発案 地元の街づくりにも一役
- 政治・経済
- 2020年1月31日
「サザエさん」の生みの親、長谷川町子さんが、30日に生誕100年の日を迎えました。
かつて長谷川さんが暮らした福岡市では、サザエさんを生かした街づくりが進んでいます。
30日午後、福岡市の早良区役所に姿を現したサザエさん。
時代を超えて愛される国民的な人気者です。
【街の人】
「(毎週)見てます。子供が好きだし」
Q好きなキャラクターは?
「カツオ」
「なくなってほしくない番組のひとつ。大好きでいつも見てます」
こちらではそのサザエさんが、何やら楽しそうにヒソヒソ話しています。
相手は生みの親の長谷川町子さん。
30日に生誕100年の日を迎えました。
【福岡商工会議所 三角薫さん】
「長谷川町子さんが実際にここに住んでいらっしゃって、ここでサザエさんを発案したという普通の理屈的には、ここに通りがあってもいいじゃないかと」
福岡商工会議所の三角薫さん。
行政や西南学院大学などとともに、サザエさんを生かした街づくりを進めてきた1人です。
【福岡商工会議所 三角薫さん】
「昔の商店街と新しい近代の街の百道浜をつなげて、面として街の活性化をやりたいなという思いがありまして」
かつて福岡市の西新地区に住んでいた長谷川さん。
近くの百道海岸を散策中にサザエさんを発案しました。
その百道海岸はその後、埋め立てられてマンションやIT企業が集まる街に変貌しました。
西新地区との一体的なにぎわいづくりが課題だと考えていた三角さん。
そこで白羽の矢が立ったのがサザエさんだったのです。
【福岡商工会議所 三角薫さん】
「小さい頃から私も親しみがあって、ここは長谷川町子さん、サザエさんの出番なのかなという気がしました」
三角さんたちはサザエさんの著作権を持つ東京の長谷川美術館と交渉、キャラクターの使用には慎重な美術館も、その熱意に応えまず2007年、「サザエさん発案の地」の記念碑が誕生しました。
そして近くの道路は全国2カ所目となる「サザエさん通り」と名付けられたほか、西新地区の5つの商店街を貫く通りは「サザエさん商店街通り」と命名されました。
毎年、パレードも行われ、街をあげての取り組みに成長しました。
【福岡商工会議所 三角薫さん】
「ここまで15~16年かかったんですけど」
「ステップバイステップでみんなで気持ちを1つにして、ゆっくり時間をかけてやってきたのがよかった」
サザエさんを生かした街づくりはさらに進化しています。
【「サザエさん通り」を生かしたまちづくり推進協議会 大杉晋介会長】
「長谷川町子さんの生誕100年を記念して事業を行いたいということを話し合いまして」
地元の街づくり団体は今、サザエさん、カツオくん、ワカメちゃんの兄弟3人の銅像を建てる計画を進めています。
長谷川さんの原画をもとに作られ、制作費の900万円は一般からの寄付でまかないます。
【「サザエさん通り」を生かしたまちづくり推進協議会 大杉晋介会長】
「いっそう地域に愛され、来訪者の方にも親しんでいただけるような安全安心であたたかい街づくりを進めていきたい」
サザエさん一家のようなあたたかい街へ。
長谷川さんゆかりの地の取り組みは、これからも続きます。
一言コメント
ユニークな街づくりでいいね。
コメントする