旧JR九州本社、ホテルに 香港の投資会社、令和3年夏の完成目指す
- 企業・経済
- 2019年12月21日
香港の投資会社、オデッセイ・キャピタル・グループが、北九州市門司区のれんが造りの古い建物が立ち並ぶ「門司港レトロ地区」で、100室規模のホテルを開業する計画を進めている。JR門司港駅前の旧JR九州本社ビルを改装し、令和3年夏の完成を目指す。今年3月に大規模改修を終えた国指定重要文化財の同駅とともに、門司港レトロ地区の魅力向上が期待される。
同ビルは昭和12年、三井物産門司支店として建てられた。鉄筋コンクリート地上6階建で、建設当時は九州一の高層ビルだった。
28年からは国鉄の施設となり、民営化後もJR九州が同社北九州本社として活用していた。平成14年、同社が老朽化に伴ってビルの解体方針を発表すると、北九州市が取得に名乗りを上げ、17年に市有地と等価交換していた。市は今年8月に再活用案を公募し、オデッセイ社が11月に優先交渉権を得ていた。
オデッセイ社は平成30年に組成した日本国内の宿泊施設に特化した投資ファンドを通じて、温泉旅館の再生を手掛けるなど、実績を積んでいる。
同社が市に提出した計画によると、ビルの土地建物を無償で借り、30億円を投じて改装する。設計にはビルを設計した松田軍平(1894~1981)が設立した松田平田設計(東京)などが関わる。レストランやカフェベーカリーを併設し、運営は香港地盤の高級ホテルグループ「ワーフホテルズ」が担う。
オデッセイ社は今後、特別目的会社を設立し、令和2年4月以降に正式契約したうえで着工する。
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外国人観光客がターゲット?
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