IOCら都説得へ3条件 負担0、パラ東京開催など
- スポーツ
- 2019年10月30日
2020年東京五輪のマラソンと競歩の札幌移転などを話し合う国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会が今日30日から行われるのを前に、大会組織委員会とIOCが東京都に対し、移転をまとめるための「3条件」を協議したことが29日、分かった。
この日夜、組織委の武藤敏郎事務総長とIOC幹部が都内で会談し、合意形成を計った。
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五輪マラソン、競歩の札幌移転に伴い、都側に提示する条件として組織委とIOCが協議したのは「都の費用負担なし」「暑さ対策による他競技の移転なし」「パラリンピックのマラソンは東京開催」の3つ。組織委がIOCに案を示し、落としどころを探った。
調整委員長を務めるジョン・コーツIOC副会長が25日、小池氏と会談した際、移転費用に東京大会予算の「予備費」を検討すると表明し、都は猛反発。1000億~3000億円と明記されている予備費は事実上、都負担となるためだ。
それを鎮めるかのように武藤氏はこの日夕方、「予備費はそのような性格のものではない。それを使えば都負担となってしまう可能性がある」と、財源として否定的な考えを示した。移転した場合の費用については「IOCに負担をお願いしたい」と話した。
小池氏にとって、五輪の花形であるマラソンを移転させられた上、その費用を都税で賄うことになれば今後、都政運営をする上で大きな支障となる。都議会も総意でIOCに抗議の意を示しており、都の費用負担を回避することは絶対条件だ。
トライアスロン、オープンウオーターなども酷暑が問題視されているが、組織委はこれらを含めた他競技の都外移転はしないことを約束する案もIOCに提示した。
3つ目はパラリンピックマラソンの都開催の保証。札幌移転により、五輪では東京の街を世界に発信する機会を逸するが、パラマラソンで東京を宣伝する機会を確保する案だ。国際パラリンピック委員会のアンドルー・パーソンズ会長も今回、来日するため、3日間のIOC調整委で決着をつけたい考えだ。
一方、小池氏率いる都は移転ありきではなく、東京開催をあらためて主張する立場を示している。3条件ではのめないとなった場合、IOCはさらなる追加条件を用意する可能性もある。複数の大会関係者は、25日にコーツ氏が移転の代替案として小池氏に提示した「閉会式前のパレード案」について「実現は無理だろう」と話している。
一言コメント
最初に東京都を説得すべきだった…
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