ギリシャ総選挙、中道右派が単独過半数=4年半ぶり政権奪回へ
- 国際
- 2019年7月8日
【パリ時事】7日投票のギリシャ総選挙(定数300)は、同日夜までに開票作業がほぼ終了し、穏健な中道右派の新民主主義党(ND)が単独過半数となる158議席を獲得して、2015年1月以来約4年半ぶりに政権を奪回する見通しとなった。
与党の急進左派連合(SYRIZA)は86議席にとどまる見込み。地元紙カティメリニ(電子版)が報じた。
NDのミツォタキス党首は開票結果を受け、「全てのギリシャ人を代表するよう一生懸命取り組む」と勝利宣言。「社会は経済成長と雇用の創出を支持する明確なメッセージを示した」と語った。一方AFP通信によると、SYRIZAを率いるチプラス首相は敗北を認め、ミツォタキス氏に電話で祝意を伝えた。
改選前の議席数はNDが78、SYRIZAが144だった。
ミツォタキス氏は、チプラス政権で停滞した国営企業の民営化と、外国投資拡大を公約に掲げた。非現実的なばらまき政策を掲げる現政権に嫌気がさした国民の期待を受けて支持を広げた。
チプラス氏は、反緊縮や汚職取り締まり強化など、就任当初の公約をほとんど達成できずに国民から反発を受けた。さらに、隣国マケドニアの「北マケドニア共和国」への国名変更をめぐり譲歩。同国との対立関係に終止符を打ち、国際社会から称賛されたが、国民の半数以上は新国名に反対し、批判を招いた。
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